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プライム・ニュートン計画(8)木星で星像を確認する

プライム・ニュートン計画の前回第7回は、スパイダーを改良したという話を紹介した。実写がまだだったので、今回は実際に星を撮ってみて、星像を確認してみようと思うんだ。本来、前回と同じ月面で検証すべきなんだが、月はうちのベランダの死角に入っているので、叶わなかった。

さて、望遠鏡をビルの航空障害灯に向けて、焦点外像を撮ってみた。1.5mmにスリム化したスパイダーの影に加えて、カメラを留めるためのネジとケーブルの影が写り込んでいるのが分かるね。よく見ると、鏡がまんまるではなくて、満月を過ぎた月のような形になっているよ。月がボケていたのは、このせい?

これって、鏡が筒に対して垂直に着座していないということ? あるいは単純に光軸が追い込めていないということ? くるくる式鏡台(PLAN B版)が歪んだまま固定されてしまっているとすれば、前者のケースもありうることかもしれない。

ということで、くるくる式(PLAN B)の鏡台を破棄して、もとの何の機構もないシンプルな鏡台に換装してみた。少し、光軸を調整したら、ほぼ真円に近い形になったように思う。どうだろう?

ピントを合わせていくと、航空障害灯の形がみえてきた。枡型をしているのだな。バッチリじゃないか!

ちょうど木星が出ていたので、望遠鏡を向けてみた。木星、一応、まるく写っているよね? それから、ガリレオ衛星が点に写っているぞ。どの衛星が写ってるのかな。

Sky Safariで衛星の位置を確認してみる。裏像になっていたみたいだが、ガニメデ、イオ、エウロパの姿が確認できたようだ。カリストは分離できなかったというか、木星が明る過ぎて埋もれちゃったのかしら。

まぁまぁ、そこそこ、うまくいったと思ったので、ここで一度、あえて光軸を崩してみて、再度、星像をまるくできるかどうか再現テストをやってみた。これができれば、バッチリだ!

適当に夜空を撮ってみる(QHY5III174M, 8秒)。問題なく撮れているようにも見える。ここまで調整するのにかなり苦労した。

250%表示。いびつな形をしているな…。これでもうまく行ったほうなんだが。シーイングのせいだと言ってよバーニィ! どんだけ光軸を追い込まないといけないんだ…。ピントもカミソリのように薄い…orz

ネジとケーブルの影を始末すれば、まんまるになって綺麗な光条が出せるかもしれない。光軸に関しては、カメラ留めのネジを締めるだけでずれてしまう。これは、市販品のフォーカサーでも起きることだろうから、あんまり神経質にならなくてもいいのかな。なんなら、光軸調整機構をとってしまおうか。そのあたり、次回考える。

この記事へのコメント

  1. 市販の望遠鏡って厳しい目で評価されてるけど、普通に写ることすら結構難しいんだなと。
    もっとおおらか目で評価しようよ。と訴えたい。^^ウツッタ=ゴウカク

    • 是空さん、本当、そのとおりですね。普通に写るというのはすごいことです。かつて軍部が開発していたNC77もレンズ単体ではつらい望遠鏡でした。屈折式は、波長との戦い、反射式は光軸との戦いといったところでしょうか。おおらかな目で見ることにします(笑)

  2. 着実に進捗しているようで、素晴らしい!
    望遠鏡作るって、ほんと大変なんですね… 怖い怖い…

    • 知識と腕があれば、ちょちょいのちょいだと思うんですが、ド素人なもんで…。けむけむさんがおっしゃっていたように、点光源を撮ってみたら、たしかに分かることがありました。ありがとうございました。

  3. 前回の月面のボケた感じと打って変わって、
    航空灯や木星の衛星にピントが合った画像に可能性を感じます。

    焦点内(外?)像の様子は、年季の入った人が見れば光軸だけでなくミラーの素性がある程度解るのでは?

    • i*matさん、ありがとうございます。うまく行ってくれるといいのですが(汗) おっしゃるように年季の入った方がご覧になると、どこがどうおかしいのかおわかりになるのでしょうね。私も経験を積んで、分かるようになりたいです!

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