スポンサーリンク

東京の空、薄曇り。非冷却、ダークなし、フィルターなしのM71

薄雲が空を覆ってはいたけれど、一等星が見えて機材の調整ができるくらいの空だったので、AZ-GTiをひっぱり出してきて遊んでみた。ダークは引かない、フラットも引かない、光害カットフィルターも装着しない。足すのはオートガイドだけ。やってみた。

鏡筒とメインカメラは45EDIIとASI385MC、ガイドはQHYの130mmとASI120MM mini、架台はAZ-GTi、撮像はASI AIR PROという打線。

「45EDIIのF7.2って暗くない?」と思うでしょ? 私もそう思う。

「この季節、冷却でしょ?」と思うでしょ? 非冷却やダークなしでやってみたかったんだ。ちなみにカメラに記録された気温は33度。

「光害カットフィルターもいるでしょ?」と思うでしょ? 私もそう思って、L-eNhanceを挟んでみたんだが、暗くなりすぎたのでやめた。フィルターなしでも、どんなふうに写るか気になるじゃない?

フラットは、ステライメージさんがなんとかしてくれるんだよ、多分。

あ、それと徒歩遠征を想定して、AC電源は使わずに12Vのポータブルバッテリーを使った。結論からいうと、このセットなら電源は一晩は行けそうだな。

さて、はじめにPCとAZ-GTiをWiFiでつなぎ、カメラ2つをPCにケーブルで接続。PCでPHD2を立ち上げ、ドリフトで極軸をとった。極軸をとったならばケーブルはASI AIR PROにお返しする。まどろここしいんだが、ASI AIR PROにドリフトの機能がないのでこうするしかない。北極星が見えるなら、ASI AIR PROの極軸合わせツールを使えばいいんだけどね。徒歩遠征したときはそうしよう。

被写体は球状星団のM71だ。別にこれが撮りたかったわけじゃない。雲やらビルやら電線やらに阻まれて、これくらいしか撮る対象がなかったんだ。いや、別にM71が嫌いなわけじゃない。そもそも、初対面だと思うし。

GAIN131で5秒をLive Stackでひたすら繰り返す。ガイドはうまくあっているみたいで、RA、DECとも±4秒の範囲におさまっていた。ほかのユーザーさんなら、ここで電子観望とかするんだろうけど、私は放置プレーをした。その間に飯食ったり、ネットしたり。

気づいてみると500枚スタック。まだ電線の影響がなさそうなので続行する。たぶん、ダークノイズだと思うんだけれど、ピンク色の点が尾を引いてる。ぱっとみた感じ、じゃまな光点はそれだけだな。それからガイドしているとはいえ、下方にパンの耳が出ている。DECが少し暴れ気味な影響かも。

まだ行けそうだけれど、仕事もあるし、これくらいで終わりにしよう。601枚で終了。ということはほぼ50分か。どれどれ。ステライメージでレベル補正とトーンカーブをかけたが、セルフフラットは使わなかった。それから、NIK Collectionにポイと渡す。どう?

ピンク色の糸が邪魔だけど、悪くないよね。拡大してよくみると同じような糸くずがあちこちにある。ダークは充てたほうがよさげだ。45EDIIは噂に違わず、シャープだね。また、バーティノフマスク忘れた。でも、でも、超明るい東京23区の空でも、F7.2、非冷却、ダークなし、フィルターなしでも球状星団なら、なんとかなるものなのかもだよね。星雲はね、さすがにフィルターいるだろうな。

以前、36EDとQHY5III-178C、UHCフィルターもつけてダークをひいたSharpCapのLive Stackで撮影したM5よりキレイに撮れてると思う。

東京の空、36EDとAZ-GTiで撮った球状星団M5
関東甲信越地方が6月7日ごろに梅雨入りしてから、久しぶりに晴れが広がった。何日か前も晴れていたんだが、その日はヨッパで星撮りは叶わずだった。さぁ、撮るか! 久しぶりにAZ-GTiを自宅ベランダに展開した。鏡筒は36ED、カメラはQHY5II...

 

 

この記事へのコメント

  1. 楽しそうでいいなぁ (^o^)
    なんだかんだやってる時が一番楽しい予感…
    APTでドリフトおねがいしや~す

    • なかなか珍しく充実してました! aptのドリフト頑張ってみますね。実はPCを撮影用にまっさらにしてしまったので、aptの設定とか最初からやり直しで、難儀してますorz

  2. 以前から何気なく思ってたことがあってさぁ。
    天体撮影を非常にシンプルに取り組むというのも”あり”なんじゃないかと。
    ガイドや冷却などさまざまな電子的なハイテク武器(デジカメは除く)を捨て、せいぜいフィルターワークぐらいでなんとかする。
    それでどこまで撮れるのかというのが非常に興味ある。
    対象によってはどんなに頑張っても「トホホ」なものもあると思うけど。
    画像処理ももっとシンプルに・・・と思うけど、イメージセンサーを使うかぎりこれは無理そうだな。

    赤道儀ってかつてはグリグリッと手動で追尾してたんだよね。
    ’70年代には既にモータードライブもあったことはあったけどさ。
    ^^;←トホホナヤツ

    • そうなんですよ。なんか、いろいろ機材が充実してくると、それがないと撮影できないみたいに思っちゃうんです。私がその典型すよね。なので、いったん、すべてナシにしてみました。今回の球状星団の結果でいうと、(ガイドを含む)極軸が一番、ダークが二番ということでしょうか。星雲を撮りだすと強処理がつきものなので、フラットとフィルターが必要になってくるということかもしれないです。
      しかし、手動で追尾はつらいですね。モーター考えた人、Good Job!です。

  3. ↑のコメントの名前を”しーこん”にしようと思ってたのに、書き込むときに忘れてしまった。

    色即是空ということでは、”是空”は空(ソラ)というよりも無(ム)だから『カラデス』が正解に近いね。
    ^^ドウデモイイカ

    • しーこんさん、初次见面(笑) なるほど、意味的にはSkyではなくて、Emptyが正解なんですね。

  4. 昨夜はいい天気でしたね。光害地からの北アメリカ星雲撮影を目指し、マンション敷地内のよさげなところに持ち出し、自動導入でNGC7000・・・なぜか動かない。ガイドスコープで電子観望がてら手動導入。あれ、なんか見えない、白い?曇がわっさわっさと・・・
    撤収して寝る前に見上げると晴れてるし( ;∀;)
    なお、M31は雲越しでも割と見えました。電子観望すごいな。

    • あぴさん、はい、いい天気でした! 高層に雲がある雰囲気でしたが、星が写れば機材で遊べるので、完ぺきな晴れを待たなくてもいいと気が楽になりましたよ。M31が雲越しでみえるというのも感動的ですね。なるほど、みなさん、電子観望されるわけです!

  5. 球状星団をキレイに撮るのって、難しいですね。
    ゴマカシが効かないっていうか、何て言うか・・・
    妥協を許さない、厳しさすら感じます。
    なので、私は年に数個しか撮りません。(←言い訳口調・・)

    • 球状星団は、あのキラキラを出すのが難しいですね! ニュートン鏡があのスパイクで一番にぎやかに演出してくれそうです。
      私の場合は、所詮、ベランダだしというのが常に言い訳です。うまくとれたら「すごいねー」だし、下手なら「ベランダだしね」で済ませます(笑)

タイトルとURLをコピーしました