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東京の空、一般的な星雲撮影は限界かもしれない

空が暗かったので、仕事もそこそこに帰宅。久しぶりにAZ-GTiを引っ張り出してきて、M27を撮影した。36EDの普段づかいセットで以前も撮っているんだけど、今回はUHCフィルター付きだよ。

火星でワンスターアライメントを実施。SharpCap3.2を使ってみる。M27を捕まえて撮影開始。導入精度は悪くない。ところがうまくスタックしてくれない。露出オーバーっぽくなっている。15秒のゲイン20で、いつもと同じなんだけどな。β版だから仕方ないか。3.1に切り替えて続行。

りんごのかじりさしのような姿がよく分かる。1コマ15秒で900秒撮ったところで、電線に引っかかりそうだったので、Live Stackをいったん停止した。

出来を確認してみる。15分しか露出をかけられなかったから、荒れてはいるけど、前回撮影よりも輪郭がはっきりしている。まわりのひだ?っぽいのも写っているのは、きっとフィルターの効果だと思う。周りの星が不自然に赤いのが気になるけどね。

200%に拡大したのがこちら。

電線越えをまっていると、PHD2が「パルスガイドを失ったよ〜」とメッセージを出してきた。AZ-GTiとガイドカメラの接続はケーブルがいらないのだけれど、電波がなくなったら、つながらない。つまり、電池切れのようだ。本体を見てみると、LEDが点滅ではなくて、常時点灯になっていた。仕方がないので、コンビニに乾電池を買いに行く。都会は便利だね。電池を入れ直してみた。

作業を続行して、北アメリカ星雲や網状星雲を狙ってみたけれど、背景に溶け込んでしまって、浮き出てこない。

北アメリカ星雲はこんなにしか写らない。12分露光47x15sec。

以前、北アメリカ星雲は、Hαで綺麗に撮れたので、東京の空でも撮れないわけではない。うん、ナローならね。

東京の空、さようなら北アメリカ星雲
日が沈む前にベランダに赤道儀を設置した。ポーラーメーターがどこかに行ったままので、また適当に極軸を合わせる。ただ、今回はオートガイドが機能する範囲にまでは追い込む。 もう街にはクリスマスソングが流れているけれど、夏の風物詩「北アメリカ星雲」...

UHCだと明るい天体のコントラストを上げるところまでが限界なのかもしれない。電線がかぶっているのはご愛嬌として、梅干しこと、まゆ星雲は、がんばってあぶり出してこれだ。

先輩方の作例も探してみるけれど、東京の空で素で撮影できるM42は例外的で、「明るくない」一般的な星雲を捕獲するにはナローしかないのかな。

 

この記事へのコメント

  1. 苦労されてるようで…
    いかに S/N を上げるか… ってコトだと思いますが難しいですよね
    ギリで色が出てるから、HaをL画像にして合成しちゃうとか、そーゆーのが楽な道でしょうか…

    • けむけむさん、結構、苦労しますねぇ。UHCかませたら、もうちょっと頑張れるかと思ったんですが、厳しいですね。SAOとかAOOの方が考えなくていい分、楽かもしれません。そうするとOIIIがゲットできるかどうか……。Hα一本でいくしかないのかしらん。

  2. AZ-GTiやっぱり使いやすそうですね~(自分も注文しました!)。でも都会で散光星雲はやっぱり厳しいですね。AOOもいいですが、OⅢが無い天体だと空振りに終わったりしますからね(カリフォルニア星雲ではOⅢではまるで写らず。ちなみに網状星雲と北アメリカ星雲はOⅢがそれなりに写りました)。OⅢの多い天体のリストが欲しい今日この頃です。

    • 上杉蒼太さん、これはお手軽に天体を撮るのに最適ですよ! 早く届くといいですね。今の環境だと、ナロー道を行かざるを得なくなってるかもしれません。冬は星雲が撮りやすいので、試行錯誤を続けていきます〜。SIIも撮れるかしら?

  3. いやいや、東京で経緯台を使ってこれだけ写せるって驚異だと思いますよー。
    ライブスタックって視野回転の影響も自動補正されてるのかな?

    • あぷらなーとさん、ありがとうございます! まだ工夫の余地がありあそうです。ライブスタックすると、パンの耳が回転して出てくるので、自動補正はされていないようです。あとで画像をアップしておきますね。

  4. あの明るすぎる東京の空でM27がこれだけ写るのは驚くしかありません。
    所でこれってガイド撮影ですよね。まだ自分はskymemoSの1軸ガイドで苦労して先に進んでいませんがガイド撮影にチャレンジしたいです。所で火星の1スターアライメントで視野に入ってきたのでしょうか?

    • Gさん、うちの東京の空は二等星がみえないくらい明るいです。安心して夜道が歩けるので、それはそれでいいのですが……。

      今回のM27ほかはガイド撮影です。QHY5III174Mに35mmのCマウントレンズを付けました。ファインダーを兼ねているので、そのままガイドになるという感じです。

      火星の1スターアライメントです。QHY5III178Cと36EDの合成焦点距離は、35mm換算で972mmになります。導入時、M27は、画面を左右上下に4分割したとして、右下1/4の中心あたりに入っていました。明るい天体だと、うっすらと影が見えるので、「これだ!」と分かります。NGC6888も導入しましたが、やはり同じ位置でうっすらと影が確認できましたよ。

  5. sharpcapのライブスタックは写野の回転も加味してスタックしてくれます。
    https://www.facebook.com/satoru.takagi.927/posts/733360373488972
    こんな感じにスタックされていきます。

    東京の強烈な光害でもHα領域はいけるのですが、残念なのは系外銀河の写りですね。ステファンの五つ子銀河とか しっかり撮りたいのですが、僅かしか写りません。

  6. cockatoo さん、ありがとうございます! 時間をかけるとくるっとまるくなるのですね。周辺の切れ端の部分がものすごく綺麗なのですが、円でトリミングされたのですか? 眼視しているみたいで、こういう表現もありですね!

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