夜にお月さまが高く昇ってくる時期になった。発売されたばかりのCMOSカメラPrayer NIERをベランダにセッティングしてファーストライトなのだ! BORG 36EDの白い鏡筒に青いカラーがかっこいいね。さて、祈りの力は通じるかな?(あぴさんの「ぱうわぁ」の言い回しが好き)
ドライバ不要でSharpCapに接続
まずは、Prayer NIERをWindows PCにUSBでつなぐ。UVC対応なので、パソコンに特別なドライバをインストールする必要がない。これは初心者に優しい製品だと思うぞ。
ついでSharpCapを立ち上げる。Prayer NIERを選択して鏡筒を月に向けた。露出とピントを調整したら、月が写った! カンタン! 何気にうれしい。
下の写真は、SharpCapのシングルショット(PNG)。濃いピンク色なんだけど、これは赤外線カットフィルターを装着していないためだよ。星雲を撮るときは、フィルターはないほうが都合いいよね。とはいえ、IRカットフィルターくらいは付けておいたほうがいいかもだけどさ。
しかし、果たしてDSOが写るのか?という疑問はあるけれど、SharpCapに取り込めた以上、ライブスタックもできるわけだし、M42くらいなら、なんとかなるんじゃないか?
Registaxでスタックを試す
SharpCapで取り込んだ場合、もちろんAVIでも動画を保存することができる。Colour Spaceは、Motion JPGかYUY2が選べる。Motion JPGは圧縮しているので、保存ファイルサイズが小さくて済む。YUY2は非圧縮なので画質の向上を期待したいところなんだけれど、これがちょっと特別なロジックを使っていて、綺麗にコンポジットできるのかどうかが不安なのだ。YUY2に関しては、こちらのサイトの説明がわかりやすかった。
今回は、追尾をしなかったので500枚だけ撮影した。まずはYUY2で記録したAVIをAS3!→Registaxで処理した月がこちら。油絵みたいになってるよね(クロップしている)。シングルショットの方がきれいなくらいだ。
次は、MotionJPGで記録したAVIを処理したもの。こちらも油絵みたいだが、のっぺり感は少しまし? こちらはクロップしていないので、よかったら拡大してみてください。
どちらにしても、MotionJPGやYUY2は、スタック向きではないみたい。お月さまを電子観望するくらいの用途がちょうどいいのかな?
スタック処理しないのならPCに接続する必要はないわけで、PCレス=スマホで観望すればいいじゃないかと思った。次の項目は、スマホ観望の説明だよ。
OTGケーブルを使ってAndoroidスマホに接続
Prayer NIERが素晴らしいのは、スマートフォンでも観望できるっていうことだ。以前にもスマートフォンで観望する方法を紹介したことがあったけれど、ZWOのカメラが必要だった。ZWOのカメラはどれも高価なので、数千円のPrayer NIER(要はウェブカム)で月の電子観望ができるというのは、ある意味画期的。
スマートフォンで観望するためには、AndroidスマートフォンとOTGケーブルをつないで、アプリを立ち上げるだけ。アプリは、名前もそのまま「USBカメラ」を使った。スマートフォンでの再生の様子は下のスクリーンショットのとおり。いろいろパラメータをいじって写りを調整できる。
私のAndroidスマホ(Galaxy)用に使ったOTGケーブルはこちらです(Type-C)。iOSとかiPad OSでは試してないので分からない。ごめんね。
まとめ的なもの
もともと天文ギョーカイでは、ウェブカムを転用して天体撮影していた時代があったと聞いているよ。それから、より感度の高いCCD/CMOSを選びだし、冷却機能を付けたり、アンプグローをなくす回路を設けたりして今の赤缶とかスティックのりになっているわけだ。そう考えると、CenterCamをこんなふうに天体撮影用に転用することは、そんなにおかしいことじゃないかもしれないよね。
こんどは、気が向いたらM42をライブスタックしてみたい。
はじめて、このブログを訪れてくれたユーザーさんへ。Prayer NIERは私の半自作品 = 非売品だからね! 騙されて買っちゃだめだよ。気をつけてね!
本物はこちらです。
この記事へのコメント
お、光学系をしっかりさせると写りはそこそこよくなりますね。
あとはカラーバランスですか。UV/IRカットフィルター入れます?
するってーと、巷の激安webカムもレンズを変えればまともな写りに…
ちょいと遊んでミヨーかな?またアリさん巡りにw
足がなくなったAZ-GTi用に三脚さがしちう。荷重かけないので耐40kは要らないかなーと。機動力で検討しています。
またモデリングするのが、めんどうくさいのですが、本物のノーズが使えるようにボディー側にネジを切ればフィルターの使いまわしができそうです。あるいは、7mm四方のちっちゃいIRカットフィルターがありさんに出ているので、それを装着する手もありそうです(ありさんだけに)。サイトロンさんのカーボン三脚はコンパクトでいいなぁと思いました。最大積載荷重は30kgだそうです。それでも、まだ、でかいか……
CS80Cだと足径32mm耐荷重20k。畳むと細いのでおいらの細身のスーツケースにぴったりだなぁなんて考えちゅう。今より1.2kは軽くなるのも魅力です。使わない3,4段目は取っ払い改造かな~とか妄想はかどるはかどる
CS80Cよさげ! 一脚にもなるんですね。これひとつあったら、一般撮影でも重宝しそう。AZ-GTiも載せられて幅広く使えそうですしね。ありさん、セール中かぁ
結構パラメーターいじれますね。
圧縮率とかも変更できるようならスタッキングのとき画質良くなりますよ。
T-Studioさん、UVCって少し馬鹿にしていたのですが、思ったより多くのパラメータがいじれたので驚きました。圧縮率の項目を探してみたのですが、残念ながら見当たらなかったです。T-Studioさんが取りんでらっしゃるIPカムにも少し興味が出てきました。
ズーム観望で使ってるカメラでしょうか。
IMX385に夜間監視用の画像処理エンジンついてるので天体カメラ系とは違う楽しみ方ができますよ。
(露出、ゲイン、蓄光機能、ノイズリダクション、ダイナミックレンジ拡大などなど。。)
画面で星見ながら一回設定すれば後は何もしなくても対象に合わせて自動で適正露出で見えるので本当に気楽です。
カメラの画像処理エンジンもプラスされて感度はかなり良いです。
但し、信号がSDIとアナログHDなので何らかの形で変換する機構が必要です。
アナログHDの方だと少し画質が甘くなりますが、中華の安いレコーダーに複数のカメラつなげます。(レコーダーがあればPCでもテレビでも複数カメラ切り替えながら見れます。)
私はたまたまVideoAssist5を所有していたのでつなぐだけで観望できました。
そうです、そうです。ありがとうございます。望遠鏡製作のために、ありさんで物色していると、いろんな端子を持ったカメラがあって、UVC以外のカメラの方が、だんぜん暗所性能が高そうなんですよね。ただ、どうやって接続したらいいのかというのが不明で、カメラチョイスに悩んでいたのでした。観望目的なら、選択肢としてあっていいですよね。いろいろ考えてみます!
https://tstudioastronomy.blog.fc2.com/blog-entry-375.html
これにアマゾンとかで売っている安物のUSB3UVCキャプチャでPCにも取り込めます。
テレビにアナログHD→HDMIで簡単に映すだけなら
https://tstudioastronomy.blog.fc2.com/blog-entry-376.html
が簡単です。
PCにCMSといるアプリ入れればPCでも操作出来ます。
気になっていたのは、小型化できそうなこのセンサー(IMX385, IMX290)なんですよ。
https://ja.aliexpress.com/item/4001360780048.html
下の商品紹介を読むと、T-Stuidoさんに紹介いただいている防犯カメラもあったのでいけるかなと思ったのでした。ただ、見たことのない赤黄緑のケーブルが何するものなのか分からずに手を出せていない状態です。
赤=12V電源
緑=(おそらく)SDI
黄色=(おそらく)アナログHD
でしょう。
私が使用しているカメラの基盤部分みたいなものです。
箱に入ったものをIMX385, IMX290両方持っていますが、感度・画質ともIMX385の方が良いです。
必ず蓄光機能(Sense ☓32(とか64とか))がついているものをお選びください。
基板の場合シールド、バックフォーカスも重要ですよ(アンプノイズの量が変わります、そしてCマウントはバックフォーカスがシビアです)
T-Studio さん、ありがとうございます! なんとなく見えてきました。しかし、基盤だけでもそこそこいいお値段しますね。ガワのついている防犯カメラより高いとは。Cマウントは使わずに直接、望遠鏡に組み込もうと考えています〜
SDIはデジタル規格なのでHDMI変換ボックスとかで変換しておけば廉価なUSB-HTMIキャプチャでPCにデジタルのまま取り込めますよ。(INDIで使えます)
最初からHDMI端子がついたカメラもありますが、1万円ほど高くなります。
観望だけで使うなら以前のコメントに記載したDVRなどに接続してモニタやテレビで見るのが簡単です。
T-Studioさん、ありがとうございます。理解しました! HDMIにしてしまえば、PCやスマホ、テレビとか出力先を選ばないのが大きいですね。積極的に検討します!
ちなみにDVRにはHDML端子もLan端子もついていますよ。
安いのはアナログ端子しかありませんが、お気軽につないで見るのであれば簡単です。(私のマルチカメラリモート観望機材はこれです)
なるほど、元が防犯カメラだから、録画機としてDVRを使うわけですね。HDMI出力ができれば、観望への応用はいろいろと効きそうですね。
私はマルチカメラの機材はHDD付けずにカメラやPCへの接続・変換ボックスとして使っています。
こうしておけば現地でテレビにも映せますし、Lanケーブル通じてVMSやCMSなどのPCアプリで映像見ることも出来ます。
INDIでPlatesolvingも使いたい場合はSDI側にHDMI変換するものを接続し、USBキャプチャで取り込んでいます。(アナログ、SDI両方の端子が併用出来ます。)
電子観望した映像を記録するのではなくて(できるけれど)、変換ボックスとして使うと。DVRの用途を理解しました! ありがとうございます!
あれ?Prayer NIERって、UV/IRカットフィルターが付いてないんだ。
もともとのCenter-Camについていなかったというのは考えにくいんで、レンズを外したときにとっぱらったのかな?
レンズを外すのは痛くなくても、フィルターを外すのは痛かったかもよ。
^^ヨチヨチ ガマンガマン
>Prayer NIERって、UV/IRカットフィルターが付いてないんだ
カスタマーからの厳しいコメントが…。
ほとんどのM12レンズには、UV/IRカットフィルターがついているので、カメラ本体は、クリア改造相当になってしまうのですよ。CenterCamについていたフィルターは、四隅を接着剤で止めてありました。はずそうとすると、まず確実に割れそうです >< イタイイタイ
なるほど。そういうことだったのね。
おそるべし、M12レンズ。^^ナニガオソロシンダカナゾ
プレパラートに乗せるカバーガラスよりも薄いガラスなんですよ。よーくこんな小さくて薄いガラスを作って、IR CUTできるようにコーティングしているなんて、まさに、おそるべしです!
PrayerNIERカメラの本体が六角形してるのは、正解だと思います。
世の中の光学機器の丸いモノの何と多いことか・・・
ZWOカメラ。毒キノコ風接眼鏡。コレクタ等補正レンズにカメラの望遠レンズ・・・
目を離すとゴロゴロ転がって、テーブルからコンクリにダイブしたがるので困ります。
鉛筆が六角であるように光学製品も六角が良いこともあるのでは・・・
i*matさん、副鏡がいらない説を考えるようになってから、望遠鏡とかカメラの形について妄想する時間が多くなってきました。円筒形になったのは、レンズや円形だからですよね。赤缶は四角でもよかったのに、どうして円筒形を選んだのかは興味あります。
望遠鏡に光路以外の機能(たとえばケーブルを通すとか、転がらないようにするとか、敵から身を守るとか)をもたせるとしたら、円筒以外の形がふさわしいはずですし。設計中の望遠鏡は六角形にします!
四角い望遠鏡。。。(笑)
鏡筒内で配線を完結してバラさず持ち運べる形がベストだと常々思います。
(望遠鏡も車を見習って欲しいですね)
バラさず持ち運べるという意味で、コンデジってうまくできていますよね。レンズ、センサー、記録装置、バッテリーが一つにまとまっているんですもの。うまくまとめて、全体の形が四角くなった?のかもしれません