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GPD WINくん、がんばるの巻

月齢12.7。一瞬だけ月が見えた。なんてことのない天体なのに、久しぶりに星が見えるということが単純にうれしい。いつもリビングでスタンバっているAP赤道儀さんとセレストロンC5さんを引っ張り出してきてセッティング。例によって、極軸はポーラーメーターでアバウト設定。
今晩のメインタイトルは、先日、「ちっちゃいものクラブ」にジョインしたばかりのGPD WINくん。撮影用のPCとして認められるか、通過儀礼を行うのであ〜る。
ふたを開いて電源オン! ヒュイーンとファンが回り始める。QHY5III174Mから生えてるUSBを本体に挿すと難なく認識。SharpCapを立ち上げる。C5とAP赤道儀で月を導入。問題なくディスプレイに月影が映っている。ピントを合わせるとちゃんと追随している。OK!
win gpd.jpg
ちっちゃいものクラブの集合写真。AP赤道儀さんはGPD WINくんの後ろに隠れてしまった(>_<)
さて、ここからがテスト。懸念されていたのは、ハイスピードで撮影したら記録時に画像がドロップしてしまうのではないかということ。QHY5III174MをROIしないでSERで記録する。解像度はモノクロの1920×1200になるから、ASI1600よりはサイズが軽いはず。
1/60でシャッターを切る。最初のうちは問題なかったけど、60枚を超えてきたあたりから、ドロップし始める。そのうち記録した枚数より、ドロップした枚数の方が多くなる。こりゃだめだ! ちょっと後悔した。
しかし、想定内といえば想定内。何が想定内だったかって、記録先をマイクロSDカードにしていたこと。それでもXC1のカードだったので、多少、期待はしていた。でも、結果だめだった。仕方がないので、本体に記録することにした。
何が仕方がないかというと、ストレージが64Gしかないので、記録用に使えるスペースが限られるということ。その代わり、スピードは速いはず。記録先を本体のCドライブに変えて、1/125でシャッターを切る。落ちない。一枚も落ちずに1000枚を撮りきった。偉い!
撮影したSERは、Core i7の画像処理用マシンに転送する。最初、マイクロSD経由で送ろうとしたのだけれど、撮影した5ファイルが12Gバイトにもなって転送するのに20分以上かかってしまった。さらになぜか転送先のPCがアダプターを認識せずに断念。
代わりに、バックアップ用の外付けハードディスク(USB3.0)に転送した。こちらは2分足らずで12Gの作業を終えた。いずれバックアップするわけで、一石二鳥とも言える。転送先も難なく認識。アリスタルコス付近(Lunar 11)と虹の入江付近(Lunar 14)をAS2とレジスタックスで処理した。ちっちゃいものクラブだからといって、画質が落ちているわけではない。
アリスタルコス.jpg
虹の入江.jpg
もう一つの懸念は画面の小ささだった。結論から言うと、ほとんど問題なしだった。私がベランダで撮影する場合、ノートPCをエアコンの室外機の上に置くので、PCを使う場合、常に体が室外機に向かうことになる。さらに字を読むなど注意を向ける場合は、体を倒して室外機に近づけることになる。カメラが西を向いているけど、PCは東にあるので、体が西を向いたり、東を向いたりする。
それに対して、GPD WINくんは素性がゲームパッド型PCなので、作業のすべてをニンテンドー3DSみたいに手元ですることになる。つまり、本体は室外機の上ではなくて、常に私の目の前にあるような状態になる。だから、カメラが向いている方角は、GPD WINが向いている方角であって、常にセッティング中は、GPD WINはカメラの方を向いている。字が小さくても手で目の近くに持ってくればいい。撮影中は好きな姿勢で画面を確認する。これが案外自然で快適だった。
つまり、マウス操作はジョイスティックで行うため、まさに、カメラのコントローラーパッドとして機能しているような使い勝手だった。字が小さいことは、ほとんど気にならなかった。
あとの問題はバッテリかな。2時間持つかなぁ。ただ、モバイルバッテリからUSB C で給電しながら撮影するというのは難しくないはず。ということで、GPD WINくんは卒業試験に合格だ! 次は遠征で頑張ってもらうからね!
とはいえ、みなさんに強力にオススメする製品かといえば、そうでもないですよ。大きい画面、余裕のあるSSDであるにこしたことはないですものね。私だって、「じゃあ、GPD WINくんをメインで使うか?」と言われると微妙だもん。あくまでサブ機。ちっちゃいものが大好きで、遠征の荷物がかさばるのが気になるという人には、アリな選択肢だと思います♪

関連記事:GPD WINは撮影用のPCになれるのかな?

この記事へのコメント

  1. 無事、実用に耐えたようでおめでとうございます。
    >字が小さくても手で目の近くに持ってくればいい。
    いいなぁ。
    小さな字はルーペ無いとダメな人です…

  2. スゴイ!ちゃんと実用になってる!
    こういう使い方だと、データが軽い(ASI1600の約1/6)174系はありがたいですね。
    私も、今日の実験教室第二幕が無事済んだら、早速ASI174MCも天文に復帰させなきゃ。

  3. スマホ、タブレットで、指二本の間隔を広げると画像が拡大する機能は使えますか。
    そしたら、ピント合わせもできそうですね。(オヤジでも)
    でも、寝床タブレットは9インチを文字拡大で使ってます。(汗)
    にゃあさんには、素晴らしいツールになりましたね。

  4. けむけむさん、なんとか実用に耐えました。ありがとうございます。撮像用として使うぶんには、文字の大きさは気にならなかったとはいえ、用途を別にすると、たとえば文書作成なんかだと、外部キーボードがあっても放り投げてしまいたくなるでしょうね。私も小さい文字いやです(笑)

  5. あぷらなーとさん、174系、オールラウンドに使えるので気に入りました(^^) ASI1600でつなぐときは、1枚数十秒の露出で4656×3520を200枚とかで撮影することになると思うので、無理のない運用ができるのではと踏んでます。こんど遠征でやってみますね。実験教室第二幕頑張ってください〜

  6. オヤジさん、オヤジさんのご質問ではじめて、GPDの画面を指で触ったのですが、SharpCapのズーミングが指2本でできました! 文字は大きくならないのですけど、イメージは大きくなったり小さくなったりしています。この技使えそうです。ありがとうございます!

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