スポンサーリンク

使用上の注意を守りましょう(55FL編)

BORG 55FLの星像が歪んでいる件、メーカーさんは何も悪くないです。BORGの鏡筒を正しく使用するためには、「効能・効果や用法・用量、使用上の注意」などが書かれた説明書にきちんと従わないといけません。「自分で好きにやっちゃうもんねー」で(3000円をけちって)撮影した結果、時間はもちろん、遠征先までの交通費、ガソリン代までを潰すことになりました(汗)
星像.jpg
えーと、説明書にはですね、7000番のパーツにカメラ各社用のカメラマウントを付けるようにと書かれています。私の場合、DSLRじゃなくて、冷却CMOSを常用しているので、「カメラマウントがないから、7000番もカメラマウントなんかも使わないもんねー」と勝手をしちゃいました。これが敗因。「レンズの設計と実際が大きく異なってしまったのでは?」とあぷらなーとさんにご指摘をいただきましたし、2インチバレルの差し込みをしたので、ぐらついていたのだと思います(思うだけです)。
で、素直に従うことにした。7000番をレデューサーにねじ込む。次に必要なのはカメラマウント(別売)。型番は次のとおり。
5002 ペンタックスK用
5003 ニコン用
5004 キヤノンFD用
5005 キヤノンEOS用
5006 ミノルタMD用
5007 ソニーα用(Aマウント)
5009 ヤシカ・コンタックス用
ここは、広く使われているマウントとしてキヤノンEFマウント用の5005番を選択することにしました。そこから先、電気羊さんでも取り扱いのあるキヤノンのアダプター「ASIカメラ用EOS-Tマウントアダプター(EOS-T2 Adapter)」を使います。
ASIカメラ用EOS-Tマウントアダプター.jpg
キヤノンEFマウントのフランジバックは44mm。マウントアダプタの光路長は24.5mm、付属のローレットリング(T2-extender)は、同5mm、ASI1600-MC-COOLのフランジバックは同17.5mmです(いずれも公表値)。
EFマウントのフランジバック44mmに対し、マウントアダプタ以降の光路長は47mmですので、3mmほどオーバーしてしまいます。M57ヘリコイドDXII【7761】の可動距離は17mmとのことですので、吸収できる可能性もあります。また、できない可能性もあります。
そこで、本家ZWOのサイトの仕様を読むと”Suitable for cameras which back focus distance is 12.5MM or 17.5mm”と記述があり、さらに”EOS-T2 adapter without T2-extender is suitable for 17.5mm backfocus distance ASI cameras”とありました(この際、フランジバックなのかバックフォーカスなのかは気にしない)。

3mmを削る努力をするよりも、ローレットリング(T2-extender)そのものを取ってしまえば問題はないらしいと読み取れます。そうなの? 商品名の取り違えとかないよね?
じゃあ、試してみるまで。と思ったら曇り空でした! 残念、斬り!(死語)

追記:174,294,183,553,2600等の「フランジバックが17.5mmのカメラ」の場合は本体のみでご使用ください。(延長リングは使用しません)
ASI 224.290,385等の「フランジバックが12.5mm」の小型カメラの場合には延長リングを併用してご使用ください。

関連記事
無改造 α99で散光星雲は撮影できるのか?(その2)
http://tentaip.seesaa.net/article/453835741.html
BORG 55FL と ASI1600 MC-COOLのピント合わせ ← 間違いの根源
http://tentaip.seesaa.net/article/450779217.html

この記事へのコメント

  1. カメラレンズとASIカメラは、仕方ないのでEOS アダプターを使ってますが、バネが弱いのか構造的な物なのか、光が漏れて、パマセルテープをベタベタ貼ってます。

  2. 私も同じASIカメラ用EOS-Tマウントアダプターを使っていますが、ロートレットリングは可変だったはずです。分かりにくいのですが、エレクトリックシープさんのホームページに説明があります(製品写真下のFAQです)。
    http://www.electricsheep.co.jp/astroshop/?itemcode=t2eosa02
    可変部を2mm引っ張り出すと44mmになるので試してみて下さい(引っ張り出すのは難しいので大変ですが)。ちなみに最新のブログに掲載したくらげ星雲の写真はeEOS用カメラマウント(5005)+ASIカメラ用EOS-Tマウントアダプターで撮影したものです。

  3. アダプターがモデルチェンジしたみたいですね
    私の持っているものはエレクトリックシープにある無段階に可変できるタイプですが、ZWOサイトにあるものは2段階に可変タイプになってますね。
    https://astronomy-imaging-camera.com/products/accessories/new-eos-t2-adapter/
    ちなみにEFW用としてフランジバックが短い別タイプ(こちらは固定長)もあります。

  4. ZWOのサイトに載ってる二段階式の新型は今月あたりからのロットのようです。にゃあさんがお持ちのものは旧型の無段階可変式のものかと思いますので、上杉さんがご指摘の方法でOKかと(もし新型なら、T2-extenderを外すだけで正確に光路長が出ます)。
    ただ、なにぶん極めてシビアな鏡筒なので、「正確に2mm」引き出す必要がありそうで結構大変そう。ボーグのパーツの中にちょうど「スペーサー2mm(60Φ)【7879】」というのがあるので、アダプター長を可変させる代わりに、これを【7000】と【5005】の間に入れるのも手かもしれません。
    ……と、こうして謎リングがどんどん増えていくのがボーグのアレなところですが……( ̄w ̄;ゞ
    ちなみに、今回調整すべきは補正レンズ後端~撮像素子までの距離(いわゆる「バックフォーカス」)で、ピント調節用のヘリコイドは関係ないので念のため(^^;

  5. オヤジさん、私も同じ製品を使っていますが、ガタガタしますよね。一時期、ビニールテープで厚みを作ってガタツキがないようにしましたが、今度はベトベトになってしまいました。バネをドライバで開いてみたり、閉じてみたりしたら、多少マシにはなりましたけど、しっかりと固定できないので、新バージョンを買いました!

  6. 上杉蒼太さん、ありがとうございます! 前のバージョンで引っ張り出しができたとは気づきませんでした。こんど、おもちゃ箱をひっくり返して確認してみます。またバネの調整をしてみます。クラゲの写真、拝見しました。まったく流れていないですね。今度撮るときは、こんな写真のように撮りたいです。

  7. cockatooさん、今回、新たに手にしたのは新ロットの方でした。EFW用のアダプターは、フィルターホイールにくっついているので、計3個それぞれ違うものをそろえてしまったことになります(汗)R200SS、ED81S、今回BORGでと、結局、鏡筒とASI1600の接続は、C5をのぞいてほとんどがキヤノンアダプター経由になりそうな感じがしてきました。みなさんはどうしてらっしゃるのでしょう……。

  8. HIROPONさん、ヘリコイドに関するご指摘ありがとうございます! こうやって勉強させていただいて本当ありがたいです。手元のアダプターは、cockatooへのコメントにも書かせていただいたとおりで、無段階可変式と2段階可変式、EFW用の3つがあります。ひとまず新ロットで試してみます。2mmの【7879】、あるんですね。いろんな沼にズブズブズブ……

タイトルとURLをコピーしました