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3DプリンタとパソコンをRepetier-Hostで接続する

私が使っている3Dプリンタ「FLSUN Q5」で、SDカードの読み出しができなくなってしまった。カードを変えてみたものの、だめっぽい。一時的な問題ならいいんだけれど、これじゃ使い物にならなくなってしまう。そこでWindows PCとQ5をUSBケーブルでつないでしのぐことにした。

といっても、手厚いサポートが期待できる機種ではないので、設定は自力で乗り切ることになる。まぁ、ふつうにDriverをPCにインストールしてプリンタにつなげば、PCからプリンタがドライブのように扱えてデータを読み書きできるようになるんだろうと思っていた。けれど、実際は、Repetier-Hostというソフトウェアを導入するなど、想像とはかなり違っていたので、備忘録的にここに残しておく。

Repetier-Hostって?

Repetier-Hostというのは、PCから3Dプリンタを制御するための統合ソフトみたいなもので、ノズルの位置を変更したり、スライサーの機能も合わせもっていたりする。あまりメジャーなソフトじゃないためか、日本語のリソースがあまりみあたらない。もともとはドイツ製らしい。Repetierはフランス語でリピーターのこと?

英語版のwikipediaによれば、Makeという雑誌が「3Dプリントソフトウェアには、習得しやすいものとそうでないものがあります。Repetier-Hostは慣れないうちは大変なものの一つで、時にはプリンターの操作を躊躇することもあります」と評したくらい使いにくいものらしい。

私の場合、予想に反してFLSUNがチュートリアルビデオを用意してくれていたので、そのとおりにセッティングしたらきちんと動作した。なので、いまのところ、Makeのような印象は持っていない。むしろSDカードの抜き差しをしなくてよくなったぶん、使いやすくなった。以下、手順。

セッティング

Q5とPCをつなぐためには、ドライバが必要。これは公式からQ5information.zipというファイルをダウンロードしてくる。

Attention Required! | Cloudflare

このファイルを解凍すれば、印刷用サンプルファイルも含め、必要なソフトウエアはすべてそろっている。おそらく買ったときについてきたSDカードに入っているものと同じ(私は消してしまったんだが)。

このなかの「software」フォルダの「Repeiter」フォルダを開く。ドライバインストールやCOMポートの確認などの手順については、Repeiter-Host.mp4が動画で示してくれるので、それに従うだけでいい。今後の参照のため、Youtubeにアップしておく。

動画の流れをざっと書いておくと、Q5のドライバ?インストール、Repetier-Hostのインストール、COMポートの確認、プリンタの動作確認、スライサーの設定(Curaはエンジンとして利用するためインストールしておかないといけないみたい?)、プリントの開始といったところ。なんの問題もなく導入できた。

結果

Repetier-Hostを導入してよかったこと。(1)SDカードの抜き差しが不要になったこと、(2)スライサーの立ち上げが不要になったこと、(3)実機を覗かなくてもプリント過程がPCで確認できること、(4)印刷完了までの残り時間を表示してくれること、(5)ノズルやベッドの温度設定がPCからできること、といった感じだろうか。

特にプリント過程が確認できる(下図)ことで、デスクから立ち上がる回数が少なくなった(実際は、糸引きとかもつれとか、実機を確認しないといけないんだけどね)のは目に見えて良かった。また、残り時間の表示もありがたい。これまでプリンタ本体に表示されるプログレスバーでしか確認できなかったからね。これだけでも価値があると思う。

わずかこれだけの話なんだが、導入してよかった。Curaを使うにしてもRepeiter-Hostを使うにしてもスライサーのチューニングは必要そうだ。

 

この記事へのコメント

  1. プリントデータはプリンター側にバッファを持っているんですか?
    それとも印刷中はPCが逐次データを送る感じで拘束されるんですか?
    自分の機種はLANケーブルでPCとつながりますが、USBドライブに転送して印刷となるようでUSBが読めなくなったらアウト。

    • 詳しい仕様は分からないのですが、途中経過が見えるあたり、逐次データを送ってる雰囲気があります。データが読み込めなかったら泣くしかないですよね。
      Repetier-Hostのサイトを見てみると、TCP/IP connectionで印刷できるみたいな紹介があったので、ひょっとしてUSBドライブがアウトになってもOKかもしれません。あくまで憶測ですが……。
      WiFiに関しては、FLSUNの機種のなかには接続できるタイプもあるみたいなのですが、Q5が対応しているか不明なのと、やるとしても中国語でコメントが書かれたファイルを編集するとか面倒そうだったのでやめました(汗)

  2. Repetier-Hostって、日本でも結構使ってる方が居るって思ってましたが…6~7年前の情報ですけど。
    私は古い知識しかないので、逆にPC不要でスタンドアローン?な最近の画面付きマシンがどんなモノか分からないです。CADのSTLデータ転送?それともPCスライサーでgcodeにして受け渡す?昔のプリンターバッファー的な?

    にゃあさんの場合、最新マシンの頭脳がトラブって、PCで印刷制御するマシンに先祖帰りしたってことでしょうか…

    ウチのPRN-3D、PCが無いと何もできないですが、最近流行の天体リモート撮影を真似て、3Dプリンター制御PCにリモート接続して、お茶の間PCから進捗具合をリモートしてます。webcamソフトで電視モニタも。一応、高温危険な道具ですから。何度か煙が出かかった。最新マシンは、自動消火装置もついてるらしいですから…(←最後のは完全なウソです。)

    • 確かにリモート撮影に似てますね。ホームポジションにも戻るし、進捗確認もできるし。しかし、Repetier-Hostの情報があまり見つからなかったのは、初期の枯れた技術だったからということなんですか。むしろ、外部記憶装置で印刷できるようになったのは最近の話なんですね。Repetier-Hostで便利になった気はするのですが、どちらにしてもSDカードが使えるにこしたことはないので、ちょっとショックです。
      自動消火装置、一瞬、信じましたよ(笑)

  3. 特に深く考えたわけではないけど、3DプリンターってPCと接続して使うものだと勝手に思ってたよ。
    今は(?)スタンドアローンが普通なんだね。知らんかった。
    プリンターのSDカードリーダーはあきらめ?
    まぁ、PC接続のメリットが多くあるみたいで、問題ないのかな?
    USBコネクターがだめになったらLANいけそうって、各スロットがSDカードリーダーのバックアップのためにあるような感じだ。
    ^^;チョット ワラエル

    • スタンドアローンが普通って、私も知りませんでした。いまは2Dプリンタ?もSDカードを挿してプリントするっていうのが普通なのでしょうか。
      SDカードが使えないと、おそらくファームウエアのアップデートができないのですよ。どれくらい頻繁にアップデートされているのか、したらどんな恩恵が受けられるのか分からないのですが、そういう意味では痛いです。いまのところ、不自由はないんですけど。
      今回はUSBコネクタがついていたので、なんとかしのげました。まさにバックアップ的です(笑)

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