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反省、いまさらながらのダークライブラリ構築

冷却CMOSカメラ「ASI1600MC-COOL」を使い始めて6年目になるけれど、やるべきことをやっていなかったことを後悔してる。それはダークライブラリの構築なのだよ。

ダークとフラットとどっちの撮影が面倒か? 答えは、どっちも面倒(笑)

ダークフレームは、ライトフレームと同じ撮影時間の露出が必要と言われるので、1時間撮影したら1時間のダークフレームを用意しないといけない。それから撮影時の気温で撮影しなければならないという縛りもある。その代わり、鏡筒を接続してなくても構わないし、ロケ地で撮影する必要もない。

フラットフレームは、作業時間としては10分もかからないと思うけれど、光源を準備したり、ライトフレームを撮影したのと同じ光学系で撮影しないといけないとかいう制約がある。

私の場合、この面倒くささが、天体写真を難しく思わせる原因の一つになっている。ライトフレームの光源問題は、55FL用ED81SII用のフラットジェネレーターを自作したことで、心理的なハードルが下がった。以来、たぶん真面目にフラットを撮影している。※ R200SSが稼働しない理由の一つは、同等の光源の準備ができていないからかも

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対して、ダークフレームは、遠征するたびに面倒くささを感じてしまってる。「4時間撮影したら、4時間分のダークフレームを撮るの? やってられんよ!」って。

確かに、一眼レフとかミラーレスとか非冷却のCMOSカメラを使っている場合は、撮影地とまったく同じ温度でダークフレームを自宅で撮りなおすのって「無理ゲー」っぽさがあるんだが、冷却カメラの場合はそうじゃない。東京にいても、遠征地にいても、どこでも温度を一定にできるというメリットがある。冷却CMOSカメラのメリットは、ノイズが少ないだけじゃなくて、温度を一定に保てるってのが大きい。

だから、遠征地でカメラの温度をマイナス10度に設定して、GAIN300で3分撮影したら、自宅で同じ条件でダークを撮影すればいい。いやいや、あらかじめダークフレームを撮影して保存しておくこともできる。これをダークライブラリというわけだ。

6年という期間があったのに、どうしてダークライブラリを構築しなかったのか。撮影スタイルというのか、撮影環境が定まらなかったというのが一番大きな原因だな。

露出時間一つにしても、1分がいいのか5分がいいのか、10分がいいのかといった設定の問題、GAINは139がいいのか300がいいのかというのも悩んだ。そもそも冷却カメラを使ってるんだがら、ダークなんかいらなくないか?という疑問もあった。ダークフレームはかえって絵を汚くするという意見もあった(本当?)。冷却用の12V電源を準備するのが面倒とか、そもそもメインで使うカメラが決まってなかったし。とかなんとか、ダークライブラリを構築しない理由はいくらでもあったんだ。

まぁ、しかし、自分の撮影スタイルとしては、遠征では1コマ3分くらいの露出がちょうどいいこと、ゲインは0でも写ること、マイナス10度なら夏でも冬でも通用しそうなことが分かってきた。それから、ASI AIR PROのゲイン設定が、Low, Mid, Highの三段階プリセットになっていたので、細かい端数を気にしなくなったこと、UIがカンタンなこととか、画像保存用のM.2ストレージを買ったこととか、12Vのポータブル電源を買ったとか、ダークフレームを放り込まないとAstro Pixel Processorに怒られるとか、いろんなことが影響して、ようやくダークライブラリの構築をしてもいいかなという気分になった。

というわけで、撮影スタイルが決まりつつあることから、遅まきながら、ダークライブラリを構築することにした。まずはGAIN139、1コマ3分、マイナス10度を100枚撮影することにした。1コマ5分も準備しておこうかな。BIASも撮っておけばいいかな。

冷却CMOSを入手したら、ライブラリを構築するのが吉だな。新しいカメラを買ったら、また作り直しだけどさ(また、買うつもりなのか?)。

P.S. 3Dプリンタ選びでは、みなさんにたくさんのアドバイスをいただきました。本当にありがとうございます! おかげで、FLSUNと決別する決心がつきました。CoreXYに魅力を感じながらも、メーカーはCrealityとし、Ender3 S1とCR-6SE のどちらかにするかで悶絶しています。連休明けにはポチるつもりです!

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この記事へのコメント

  1. 冷却カメラは現場でなくてもダーク撮れるんですね。
    次にCMOSカメラ買うときは冷却にします。

    デジタルでの天体写真を始めて9年、永遠の機材テスターで未だに「作品」を撮っていません。
    カメラ、レンズ、鏡筒を買って、試して、売ってを繰り返し、天体写真というよりは機材テストが趣味(・∀・)
    先日も特価で出ているASKAR FRA600を買おうか1日中悩みましたが、残高と支払いを計算して断念。
    露光時間は30秒まで、ダークは数枚、フラットはほとんど撮っていません。
    いいかげん、ちゃんと撮影して、画像処理も勉強して、手持ちの機材を使いこなすことにします(多分)。

    • せろおさん、私も「作品」は撮ったことがありません。新しい機材で、どんなふうに写るのかとか、ソフトウェアも含めて使い勝手の方を楽しんでる感じです! 機材の売買を繰り返して、試し切りを楽しむ趣味ってありだと思います。

      私の場合、CMOSカメラもいいんですが、一眼レフで撮りたいって気持ちがどこかにあるんですよね。だからなのか、私にしては珍しく、冷却CMOSは新機種に飛びついてないです。ASI294の後継が出たら、欲しくなるかもですが。

      • 一眼レフで撮りたい気持ち、わかります。
        オートガイドするならPC等を使うので、結局CMOS使った方がいいんですが、
        一眼だとカメラだけで収まる手軽さがいいんですよ。
        なのでフルサイズで周辺星像が点に写るレンズ・鏡筒を求めて買う撮る売るの繰り返しです。
        CMOSカメラなら周辺それほど気にしなくてイイのに・・・
        鏡筒はRedcat51、FRA400、SD81S、ED115S、R200SSを使い込みます(ホントか?)。
        レンズはZ NIKKORで満足できたのでもう買いません(多分)。
        しかし無改造Z5だと赤色写らないんだよなぁ。
        かといってZ5を天体改造する財力も度胸も無く・・・

        • >結局CMOS使った方がいい
          そうなんですよね。でも、おっしゃるとおりで、その手軽さが捨てきれないです。撮影が終わったら、気温とか気にせずにそのままダークを撮影しちゃえばいいんですよね、きっと。うん、そうします。あんまり神経質にらなくてもいいんじゃないかって思います。特に極寒の冬場は!

          無改造機でいうと、α6400が見えてはいけないものがそこそこ写るらしいので、一度試してみたいと思ってます〜

  2. ダークはカメラ購入直後に、30, 60, 120, 180秒で32枚づつ撮って、ずっと使い回しです。
    フラットは機材を組んでファインダー位置調整したら(それがほぼ無限遠だって事にして)最初に撮ってます。
    撮影終ってフラット撮ろうと思ってると、気が付いたらカメラ外しちゃってた事件が発生したりするので、最初に撮るようにしてます。
    おかげで雲が取れないと、ライトフレームの無いフラットってのがしばしば生産されて虚しくなります…

    • 先輩、さすがです。地味でダークな作業は、カメラを買ってはじめに終わらせておくと楽ですよね。

      フラットを最初に撮るというのは、なるほどと思いました。クッソ寒かったら、ライトフレームのあとにフラットを撮るのが余計な作業に思えてしまうんですよね。私もカメラをはずしちゃってることが、たまにあります^^;

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