スポンサーリンク

鏡筒にかぶせるフラットジェネレーター(ダンボールじゃないやつ)を製作する

遠征、徒歩遠征、ベランダに限らず、天体写真を撮影し終わったときにフラットフレームを撮影するよね。私はフラットを撮るときは、レジ袋を鏡筒のフードに巻きつけたり、LEDパネルを使ってフラットを撮影することが多かった。でも、フードに巻きつけるのはひと手間だし、パネルに向けて鏡筒を立てたり、寝かしたりするのが面倒で、サボることも多かったんだ。でも、きちんとフラットを撮らないと、いい写真が撮れないよね。

そこで、鏡筒に「ぱかっ」とかぶせるだけのフラットジェネレーターを作ることにした。プロトタイプはED81SII専用で配備済み。今回は55FL用を製作するよ。前回と違って3Dプリンタがあるから、ダンボールじゃないやつを作る。

準備するのは3Dプリンタと黒のフィラメント、LEDテープライト、アルミホイル、そしてクリアファイルだ。もっとも、3Dプリンタがなくてもチップスターの箱でも作れると思うよ。実際、ED81SII用のフラットジェネレーターはダンボールを丸めて作ったんだ。

フラットジェネレーターは2つのパーツで構成されている。一つは鏡筒との接続部、もう一つがライトボックス部。ライトボックス部には、LEDテープライトと光を反射させるためのアルミホイルを接着する。理屈はプロトタイプ(下図)と同じ。

ただ、ライトボックス部は意外に大事で、光を拡散させるための「はさみ物」の材料はもちろん、「はさみ物」とLEDライトの距離をある程度たもたないと光が十分に拡散せずにLEDの光源が直接見える状態になってしまうんだ。ここでのライトボックスの役割は、光を箱のなかで十分に拡散させることなんだ。

また、本来、アルミホイルは不要なはずなんだけど、少し事情がある。充填率60%で2mm厚を印刷して光に透かしてみたところ、光が少しレース状に透けて見えてしまってた。これを遮光することで、ダーク撮影もできるようになるというわけ。光の反射うんぬんは後付の理由です(汗)

「はさみ物」は、レジ袋でもよいんだけれど、今回はアストロショップ「ダ●ソー」で売られていた半透明のクリアファイル(厚さ0.45mm)を使った。もともとは乳白色のアクリル板を丸くくり抜くことを考えていたんだけれど、アクリル板を加工するのは面倒だし、外注してもそれなりのお値段だったので、はさみで切れるクリアファイルを採用した。レジ袋が一番きれいに白く光るんじゃないかと思ってるんだけど、実装が難しかったので諦めた。

鏡筒との接続部とライトボックスを合体し、最後にクリアファイルをはめ込む。クリアファイル1枚だと、どうも明るすぎたようなので3枚重ねにした。それでも明るいかもしれない。完成品がこちら。

USBプラグをモバイルバッテリにつなぐと点灯する簡単仕様なのだ。

55FLにかぶせてみるよ。ぴったりだ。

実際にフラットを撮影してみる。撮影はASI AIR PRO。「明るすぎるからGAIN落とせ」と言われた。言われたとおり、GAINを下げて撮影してみると、きちんと、きちゃないゴミが撮影できた。

この様子だと、実用には耐えそうな気がする。徒歩遠征でフラットの光源は必須だと感じたので、真っ先に作ったという感じ。ダンボールと違って、ちょっとは丈夫だから、リュックの中でもぐしゃぐしゃにならないと思う。いずれアダプタを作って45EDIIや36EDでも使えるようにしたいな。

ちなみに製作のために買った材料は、LEDテープライト(1m)1480円とクリアファイル100円。テープライトは30cmあれば余裕だったけれど、71FL用とか、大きめのジェネレーターを作ることがあるかもしれないから、1m分を購入しておいた。実際に使ったのは20cmくらいなので、按分すると約300円ってところ。リンクは30cmの商品を貼っておくね。

この記事へのコメント

  1. なんかカッケーですねぇ!
    プリンタ活用しまくり、素晴らしい!

    • けむけむさん、ありがとうございます! 趣味は3Dプリンターです(笑)

  2. LED光拡散シートとか使い物になるんですかね?
    自分はスカイフラットなんですがアストロショップ「ダ●ソー」の乳白色のプラシート(品名忘れた)を2枚使用して間にトレーシングペーパーを仕込んでます。
    ヘッドランプにはLED光拡散キャップを使って目に優しく広範囲に明るい光を得ていますが、将来的にはこういったフラットジェネレータにしたいなと考えていますよ。

    • まさに乳白色のプラシートを探しに行ったんですが、店頭になかったのですよ。LED光拡散シートっていう、便利なものがあるんですね。これを使えば、もっとコンパクトになるかもですね。試してみようかなぁ。

  3. おぉ、なかなかえぇんとちゃうかぁ!^^b イツモノ ナゾノ カンサイベン
    今回は3Dプリンタで作ったんで見た目がいいのはもちろんだけど、『丈夫だから、リュックの中でもぐしゃぐしゃにならないと思う』←これが大きいと思う。
    ^^b

    • 徒歩遠征してなければ、いそいで作ることはなかったと思うので、おっしゃるとおりです! 持ち運ばねば(^^) 雨の日が続きますが、雨にぬれてもぐしゃぐしゃになりません。って、ふつう濡らしませんよね…

  4. フラット像って、大きなゴミ以外にも一面にザラザラな?微粒子?が写ってるもんなんですね。
    最近、夜間の道路工事現場を通ると、照明ランプに白い風船玉のようなモノをかぶせて柔らかな光に拡散させてるのを良く見るんですが、アレを応用してフラットが作れないかなと妄想してるんです。1コで各種鏡筒にハマる汎用的なヤツを・・・

    • 微粒子がはっきりしているのは、きっと画像を必要以上に強調してあるからですよ。

      白い風船玉、あれ、明るいですよね。なるほど風船のなかに光源を入れて、筒の大きさに合わせてふくらませることができたら、口径に関係のない汎用ジェネレーターになりますね! 特許とりましょう! 特許!

タイトルとURLをコピーしました