スポンサーリンク

C9.25を検討してみる

かねてから今夏の火星大接近用に長焦点の望遠鏡が欲しいと思っていました。買うとしたら、心はビクセンのVC200Lに半分決まっているのですが、所有しているR200SSと口径が200mmと同じなら、買い増す必要があるのかという気持ちがないではありませんでした。そこで急に選択肢として気になり始めたのがセレストロンのC9.25です。以下、内容的には昨日のエントリーからの続きで、何度も同じ話の繰り返しになりますが、自分の心を鎮めるために書き留めておきます。

火星と系外銀河を撮りたいのだが(悶々)
今年は火星の大接近。次の大接近である2035年に自分が元気でいられるかどうか分からない。だから、「機材を買っておけばもっといい写真が撮れたのになあ」という後悔がないように火星を撮っておきたい。かといって、火星の大接近のためだけに機材を新規投

C9.25は、口径が235mmです。直径は35mmしか伸びませんが、面積にするとおよそ1.4倍になります。重量は9kg。所有しているAdvanced VXにギリギリ乗せられそうです。焦点距離は2350mmなので惑星撮影に不足はありません。

撮影対象は当面、火星なのですが、それだけではシーズンも限られ、稼働が上がらず、もったいないので、系外銀河も撮りたいのです(話が反復して申し訳ないです)。二兎を追ってしまっていますね。

C9.25に0.63xのレデューサーを付けたらF6.3の1480mm。VC200Lは0.77xのレデューサーがありますので、F6.9、1386mmになります。両者伯仲、悪くありません。惑星にC9.25が有利なら、心が動きます。お値段次第で行ってしまいそうになります。

しかし、系外銀河の撮影は、短時間で勝負する惑星撮影と違って長時間にわたるので、オートガイドを使うことになると思います。ネットで探してみると星雲や系外銀河の作例もたくさん出てきます。ガイド鏡を手がかりにぐぐってみるとどのC9.25にも背びれが付いてます。デフォルトでは付いていないレールが必要ですね。ここに問題があります。

改造しないといけないし、親子亀をすると私のAdvanced VXに乗ってくれるか不安になります、偉大なるノッポとプリンさんは、Advanced VXとの組み合わせで使ってらっしゃいますから、大丈夫なのでしょう。「主砲の重量が軽量とは言え9kgあるので、ガイド鏡で運用すると搭載重量ギリギリになって余裕がありません」とガイドはオフアキを導入してらっしゃいます。

黒い主砲
年明けにしようと思ったんですが、クレイフォードが手に入っちゃったんで逝ってしまいました。 Celestron C9.25+XLT です。 懲りずに、SCT(^_^;;;; ステップアップと言う事で、より長焦点&解像アップを優先させました。 ...

オフアキには苦労してらっしゃったようです。けむけむ先輩も苦労してらっしゃるので、私に使いこなせるかどうか不安です。

Cloudy Nightsものぞいてみました。C9.25を手放して後悔しているというコメントもありますが、C8からC9.25へのステップアップを考えた場合、変化は小さいのでC11に行くべしという議論が目立ちます。上杉蒼太さんやあぷらなーとさんがC8でも良いのでは?とアドバイスをくださるのはそういう理由だと思いました。ただ、そうすると、最初のEdge 800HD鏡筒(F10, 2032mm)という選択肢に戻るという、無限すごろくが始まります。オヤジさんの作例を拝見していると、これまたEdgeがいいのではないかと思ってしまいます。

C9.25も捨てがたいのですが、VC200Lが妥当な線なのかもしれません。ファインダー用のアリガタがありますし、キャリーハンドルには1/4ネジが付いているので、アルカスイス台座経由でM-GENオートガイダーも容易に乗ります。

今の気持ち的には、Edge 800HD < C9.25 ≦ VC200L なのですが、あとは予算と巡り合わせの問題ですかね。何度も同じ話題にお付き合いしていただいて恐縮ですm(_ _)m

最後になぜR200SSで満足できないか自分の脳みそをぐぐってみました。第一にバランスが取りにくいということです。ニュートン鏡なので、カメラが横に付きます。これだとバランスが悪いので、カメラを下に向けます。そうするとファインダーも一緒に下を向いてしまうので、アライメントがとりにくいのです。一層のこと上に向けてやろうと思いましたが、今度はガイド鏡を塞いでしまいます。これは惑星とか系外銀河とか以前の問題ですね。第二に5xバローでは届かないのです。C5だと1250mmに5xバローを付けて6250mmまで持っていけます。しかし、R200SSだと5倍バローを付けても4000mmにしかなりません。3xバローと2xバローの二段重ねという手がないわけではないのですが……。

 

この記事へのコメント

  1. ニュートンだったら、カメラは下に来るけど、ガイド鏡は上にくる配置にしちゃうのがよろしいかと。
    惑星は焦点距離の長い(F値の大きい)のが良いような気がしますが、導入が地獄のように厳しくなったりして、悩み尽きないですねぇ

    現有機材を制覇したと感じたら、次に行くのもアリと思います。
    現有機材を使いこなせないのに、筒やカメラを変えても、結局は同じ事の繰り返しで、使えないハードウェアと散財と後悔の山を作るのは避けたいところ。
    ただ、機材を集めるって趣味の方向性もあるので、それはそれでアリとは思いますが、私は嫌です。

    かしこ

    • けむけむさん、カメラは下にしてガイド鏡は上にくる配置にはしているんですが、そうするとファインダーが鏡筒のほぼ真下にきてしまうんですよ。ここが一番の使いにくさですね。M-GENをあきらめて、QHYの電子ファインダーにすればファインダーとガイドを共用できるんですが、星が見えない東京の光害地はともかく、星が見える遠征地なら光学ファインダーの方が使いやすいという事情があります。使い慣れればどうってことがないのでしょうが……。

      >現有機材を使いこなせないのに、筒やカメラを変えても
      ここそうなんですよね。今回の計画は頑張れば出費が抑えられそうなので、自制しないといかんと思っています。やっぱりR200SSでいくかなぁ。

      あ、アイデア思いつきました!

  2. ミラークラッチのキーワードで、検索してみてください。
    EdgeHDシリーズには、搭載されてますね。
    惑星撮影だけならクラッチ無くても良いと思います。
    それと、惑星撮影では、合計焦点距離が一万ミリを超えるので、オヤジは、これが無ければ惑星撮影を諦めたと思いますが、鏡筒に付けっぱなしの電子ファインダーは便利ですね。他の鏡筒と兼用で、付け外したら意味無くなりますけど。
    一万ミリ超えで、月を導入するのに30分も掛かりました。
    ですので、鏡筒と電子ファインダーの軸合わせが出来てる状態が一番価値が有るとすら思ってます。
    SharpCapの画面を2個開いておいて、電子ファインダー側のXの真ん中に木星を持って行くと、ピカーって鏡筒側のWindowが光るのがたまりません。(笑)

    • オヤジさん、ミラーシフトという現象を体験したことがないので、どれくらい致命的なのかが分かっていないのですが、たしかに、C9.25にはミラークラッチがないので系外銀河を狙ったときは、その影響を受けてしまうかもしれませんね。鏡筒に光軸を合わせたファインダーをつけっぱなしの状態にしておくというのは同意です。ベランダ用のC5は、電子ファインダー(というかスマホ)が乗ったままです(笑)

      • 先日、にゃあさんに教えて貰ったFlatAde Proの等倍星像チャート作成画面で比較すれば良いと思いますが、鏡筒の仰角によっては、隅っこの星が、可成りズレた事を確認してます。
        その時は、ミラークラッチを締めるのを忘れていた時ですが(笑)
        (良くやらかします)

        • オヤジさん、ミラーシフトのイメージが掴めました。ありがとうございます。端っこがずれると、きぃーってなります(笑)

  3. こんにちは。
    のりきゅうと申します。初めて書き込みます。
    リンクをたどっていたら、たどり着きました。
    ポチリヌスにお悩みのようで。分かります。私もこの時期によく発症します(^^;

    私もC9.25導入前にさんざん悩みました。候補は2つ。
    C9.25+クレイフォード+オフアキ=ミラーシフトは皆無、ガイド要慣れ
    EdgeHD800+クレイフォード+ガイド鏡=ミラーシフトはややあり、ガイド簡単
    ミラーシフト対策は必須だと感じてたのでこんな感じで悩んでました。
    結局、将来の「レデューサーやコマコレ運用」と、言い訳をつぶやきながら(散財)「大きいことはイイ事だ」に従ってしまいました(笑)

    現在のC9.25はx0.75のコマコレフラットナーを付けて、フォトビジュアル仕様になっています。(1762mm/F7.5)
    対策のおかげでミラーシフトで困ったことはありません。ただ、最初はオフアキの運用方法で色々悩みました。
    ちなみに、AVX+C9.25でも口径50mmの小型のガイド鏡を載せるなら大丈夫です。
    私も本当はガイド鏡運用に戻りたかったりします(^^;

    C9.25ユーザーが思うに、AVX&シュミカセの組み合わせならオールインワンのEdgeHD800+クレイフォードがミラーシフトも軽減されて扱いやすいのかな?と思います(^^;

    • のりきゅうさん、はじめまして! 散らかった文章なのに、詳細なご説明をいただいてありがとうございます! のりきゅうさんのサイトを拝見してC9.25で銀河も狙えるのだと知りました。クレイフォードを導入することでピント合わせのミラーシフトを軽減されていらっしゃるのですね。狙っていたわけではないのですが、なぜかクレイフォードが手元にあります(^^; おすすめはEdgeHD800ですか。うーん、またしばらく悩みます!ありがとうございました!

  4. 我が家のクレイフォードは3匹もいるのですが、それぞれ癖があって難儀してます。
    ①MMF1は(にゃあさんもご存知の)ロックするとピントがズレる。
    ②DXマイクロフォーカサーはロックすると画面がズレる。
    ③V-Powerは(耐加重15kgのハズなのに)鏡筒を真上に向けるとスルスルと下がってしまう。
    結局「コレならミラーシフトの方がマシだー」ってことになってVMC260Lの接眼部にはフォーカサーを付けないことにしました。
    ※笠井の接眼部固定リング系パーツはなかなか良くできてるので、コレを併用すれば①②③ともに解決はするんですが、なんか高いフォーカサーの意味が無かったような気がして滅入ります。うーん。BORGのラックピニオンとか、フェザータッチフォーカサーとかはどうなんだろ?と目移りする今日この頃です。

    • あぷらなーとさん、天体写真の楽しみの一つは、DSLRもそうなんですが鏡筒いじりなんだと思いました。DSLRはほぼ完成品が多いですが、天体望遠鏡はやりがいがありますね。期せずしてですが、クレイフォードはそのために手元にあるようなものですよ(笑)鏡筒選び、だんだん方向性が見えてきました!

  5. こんばんは、のんたといいます。初めまして。
    R200SS、VC200Lを持っています。そして最近C9.25XLT+クレイフォードを譲っていただきました。初めての20cm越えに小躍りしています(笑)
    VC200Lは副鏡が大きくスパイダーが太いので惑星には向きません。C9.25で惑星以外を撮影したことがないのでなんとも言えませんが、星雲撮るならやはりVC200Lのほうが良いと思います。ReducerHDによってVC200Lの欠点である暗さが解消され、星像はフルサイズまで良い感じで、この価格を考えればバーゲンプライスです。
     

    • のんたさん、はじめまして! ブログ拝見しました。20cm越えは夢がありますね。VC200Lで撮影したM101にうっとりとしました。C9.25の木星もディテールがよく出ていますよね。羨ましい限りです。やはり二兎を追うより一兎を得たほうが良いような気がしてきました。どっちを優先するのか。この要求をはっきりさせないといけませんね。またのぞかせていただきます。ありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました