思わせぶりな前振りを2つも出してしまったが、あぴさんお察しのとおり、要はAP赤道儀を自動導入機へと改造することにしたんだ。星見屋さんで取り扱いのあるCoolStep for AP V3という製品。決して安くはない買い物だけど、こういう半製品(?)とか発展途上のブツが好きだし、赤道儀を増やしたくなかったという大きな理由があって、これは赤道儀の分割払いだと自分を納得させ、新しい赤道儀を買わずにAP赤道儀に手を入れることに決めた。
まぁ、前から気になっていたんだ。AZ-GTiも自動導入ができるようになったわけだから、それで乗り切るという手ももちろんあった。でも、最近、私の鏡筒が長焦点化・重量化していきているのに加え、どうしてもC5を載せて自動導入&導入補正ができる赤道儀が欲しかった(どれくらい稼働させるか分からないけどさ)。
組み立ては、箱を開けてから90分くらいで終わった。工作が苦手な私でも組み立てられるほどの難易度。途中、イモネジが転がって行って、目を皿のようにして探す羽目に陥ったり、パーツのつけ忘れがあったりしたけど、大した問題じゃなかった。
電源は12Vなので、これまでのように、モバイルバッテリーで稼働させることができなくなった。お手軽さは損なわれたのは残念だけれど、十分にコンパクトだし、それ以上の効用はあると思う。12VのAC電源も付属していたけれど、ちょっとケーブルが短いかな。それでも、以前にスターベースさんで買った電源が使えるし、ポータブル電源が使えるので持ち運びへの影響も小さい。
少し気になるのは、赤緯体を首の付け根まで回すとL字のプラグがボディーに干渉することくらいかな。もっともイナバウアーで撮影することはないと思うので、実用上の問題はないと思うけれど。(訂正:L字のプラグは、赤経側につけるのが正解です。そうすると干渉しません)あとは、モーターが剥き出しなのは大丈夫なのかな。あるいは放熱を考えて、剥き出しにしておいたほうがいいんだろうか。
さて、完成したところで、まずは、ASI AIR PROとの接続をやってみた。ASI AIR PRO本体に鏡筒、ガイド鏡、AP赤道儀を有線でつなぐ(無線接続はAZ-GTi用にしているから)。電源をオンにする。ASI AIR PROが発しているWiFiにスマホをつなぐ。星見屋さんのホームページに出ている通りに設定したらASI AIR PROとは、なんの苦労もなく、簡単につながった。素晴らしい。
SkySafariからの導入もできるようになったのはGOOD! 試しにアルクトゥルスを選択してGOTOしてみた。爆速で旋回するわけではないが、おそすぎず、早すぎずという感じで非常に静かに旋回する。非常に静かというか、無音だな。ベランダでこの無音とPCレスは嬉しい。動作確認は完了。
次。うちからは北の空が見えないので、極軸を取るためには南天と西天でドリフトアライメントが必要なのね。ASI AIR PROにドリフトアライメントがあれば文句はないんだが、それがないので、WIndowsのPHD2のアライメント機能を使うことにする。
Windowsを使うことになるわけだから、WindowsPCにドライバをインストールする必要がある。CD-ROMからインストールするのは(光学ドライブをおもちゃ箱から発掘してくるなど)大仕事なので、星見屋さんのサイトから落としてこようと一度は思った。
しかしだな、サイトにあったドライバの注意書きに「このドライバーは正式、公式のものではありませんので、自己責任の範囲でご利用ください」と書いてあったので、ここでびびってしまった。まずは正式、公式な方からやるべきだと思い、取り扱い説明書にも書いてあったとおり、CD-ROMに収録されていたドライバをインストールした。ところが、これが悲劇へとつながって行くのでございます(宮間めさ風)。
インストールはすぐに完了した。しかし、しかし、あれをやっても、これをやっても、PHD2からもAPTからもステラショット2からもまったく架台につながらない。COMポートは認識しているのに何が問題なんだ。何が気に入らないんだ! MEADEに偽装してみたり、挙げ句の果てにラズパイまでひっぱりだしてきたりしてきた(INDIドライバが対応してないのは分かった)。けれど、それでも動かん。
格闘すること約5時間。まぁ、途中、夕飯も食べたけど、なんでこんなに苦労するんだというくらい、うまくいかず時間がかかった。万策尽きたと思って、先の「自己責任の範囲でご利用ください」のドライバを導入。そしたら、すんなりいけた。PHD2のドリフトアライメントで「旋回」ボタンを押したら、きちんと旋回してくれた。
この苦労は、一体、なんだったんだー。いろいろ無駄な苦労をしたけど、動いたからいいや。ε-(´∀`*)ホッ
これで、AP赤道儀のベランダ撮影環境が完成した(と思われるよ)。AP赤道儀ならではのフリーストップ的な動作が残っているところや、重量も変わらないところが良いです(実測はしてない)。AP赤道儀の良いところに、近代化した兵装をほどこしたことで、非常に使いやすい今風の赤道儀になったと思う。
残りの作業として、ホームポジションを確定しないといけないな。あと、コントローラーの操作に少し癖があるので、それに慣れないとだ。
AZ-GTi君には、モバイル用途ほかで頑張ってもらうよ。
この記事へのコメント
高ナットが2本ニョキッと出ているのはカバー取付用かな?と写真を見て思いましたが、そうではないんですか。
カバーはないのか・・・。
メスネジが切ってあるから3Dプリンターで作っちゃえば良いんじゃな~い♪
あ、カバーってそこじゃなかったっすね(^^;)
そこには別写真でカバーが付いてた。
でもそれは使わずカバーを作っちゃえばいいと思いましたよ。
通風用のスリットがあれば問題なさそうに思います。
いかにもカバー着けてくださいって感じですよね。おっしゃるとおり、高ナットに固定するのが作りやすいとおもいました。なるほどスリットですね。スロットコマンド(覚えたて)でちょいちょいと!
きれいにモータが収まっていいですね。高ナットのおかげでカバーの取り付けは色々できそうですが、確かに最初から付けてほしいかも。
正直放熱なんて、アマチュアが作るカバーなんで隙間ガバガバなので気にする必要ないんじゃないかと勝手に思っていますf^^;
夜露でハンダ部分が濡れそうとか、ベルトに太陽光があたって劣化しないかとか、ちょっと気にはなります。ねこめしさんのように、きれいに作れるかどうか自信ないのですが、おやすみだし、やってみようかしら。
すごい。
AP赤道儀がついに魔力を身につけてしまったのですね。
違和感なくモーターが装備できるのは良いですねぇ。
実戦投入レポも楽しみにしています♪
あのAP赤道儀くんが、自動導入できるようになったというのは夢物語です! いつも組みっぱなしで終わるのですが、この子はベランダ常駐になりそうな予感なので、手をかけていきたいと思います〜
ベルトがかっちょえぇ~!^^モエルネ
高ナット、最初はベルトのテンショナーかと思ったけど、反対側にもう一つあるのでなんだろ?と思ったよ。
ベルトドライブをカバーで隠すのは、もったいなような気がするな。^^オイラノシュミダケド
このちっこいベルトで、何キロもある鏡筒を動かしているかと思うと不思議です。たしかにベルト萌えを考えると、隠すのはもったいないような。透明なフィラメントでカバーを作ってやるという手もありそうですが、そこまで透けないかなぁ。透けフェチ(^^;
ギアの事で言えば、世にギアやベルトの組み合わせ部を露出させたままで、カバーしてない方を多く見かけます。
ピリオデックとかシビアに気にされてる割に、塵とかゴミとか挟まったりして、どうなのかな~って。
先日撮影中、ウチの赤道儀モータのギア付近で何か異音がして画像が少し跳ねました。
調べると・・・ギアにカメムシ?が上半身挟まれて潰されてました!(ゲロゲロ)
談:何か轢いたようなショックがあったけど、そのまま走り去りました・・・(ナンマイダブナンマイダブ)
これは、ひき逃げ事案ですね!しかも、赤道儀でそんな事故がおきるとは!
きっと最初に6本の足のうちの1本がベルトに引き込まれ、そして…
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
カメムシが入らないようなケース作らなきゃ。