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PCレスで電子観望してみない?

ここ何日か、ごそごそやってることがあるんだ。PCレスで星空観測を楽しもうって話。印象では去年の後半あたりからかな? 電子観望に関する情報を目にするようになった。自分だけで撮影を楽しむんじゃなくて、みんなで星を見てわいわいやるっていうのはいいアイデアだと思った。

電子観望はノートパソコン必須になる。これを手軽に実現できないかと、電子望遠鏡の製作があちこちで進んでいる。デジタル星野写真撮影記さんところもそうだし、eVscopeもそう。それぞれきっとコンセプトは違うのだけど、デジタル写真と眼視を足して2で割って、眼視では見えにくい夜空をデジタルの力を借りて見やすくしようっていうところは共通しているんだと思う。

私の住んでいるエリアの東京の空だと、1等星は肉眼で見えても2等星が見えない時が多いんだよね。そんなときでも、PCとCMOSカメラをベランダに出せば、結構な数の星が写るんだ。だから、PCレスの電子望遠鏡があれば、もっと気軽に星空が楽しめるのになって思った(極軸も神経質にならなくていいしね)。

PCレスと言っても、インチキみたいなものだけど、PCの代わりにスマートフォンを使う。ZWOからASICAPというアンドロイドアプリが無料で提供されているのは前にも書いたとおり。ZWO以外だと、QHY 5-IIのシリーズならStarrySkyというアプリが使えるはず。

StarrySky
https://github.com/Baigeyun/camera_qhyccd

以前、試したときは室内だったんだけど、あれから鏡筒バンドにアルカスイスを搭載するようになって、アクセサリの拡張・同架が簡単になった。で、改めてチャレンジしてみることにした。

私のレシピは次のとおり。

電子観望で用意するもの(鏡筒、赤道儀は別売りです)
・Android端末 (4.4以上)
・OTGケーブル (コネクタ形状を確認のこと)
・ASICAPアプリ(Google Playで無料提供)
・ZWO USB3.0対応カメラ
・スマホホルダー
・自由雲台

これだけ書けば、何するかは明らかだよね。OTGケーブルは、ASIから生えているケーブルとスマホにつなぐ。スマホ付き自由雲台を鏡筒に接続するか、別途三脚を用意してそこに接続するかは個人の趣味だと思う。私の場合は、望遠鏡を覗いている感が欲しかったので、鏡筒の上に載せた。こんな感じ。暗いけど、分かるかな。自由雲台だから、望遠鏡の角度によらず、自由にスマホのディスプレイの角度が変えられる。これはGOOD。
スマホで電子観望.jpg
シャッタースピードを500msくらいに設定する。適当に望遠鏡(55FL)を空に向けたら、目に見えなかった赤や青の星がキラキラと見えて感動した。赤経・赤緯を動かしたら、当たり前だけど、星がその方向にきちんと追随してくる。望遠鏡の移動に合わせて星が動くので、雰囲気は眼視っぽいし、PCでの撮影のようでもあって、不思議な感じ。光害カットフィルターやネビュラフィルターを使ってもいいと思う。

操作画面は説明の必要がないと思う。こんな感じ(スクショ撮るときに星もブレた。気温8.8℃は嘘だと思う)。
screen.jpg
シャッターボタンを押したら、ワンショットだけど写真が撮れる。設定を変えれば動画も撮影可能。ここはぜひ、LiveStackができたり、複数枚撮影ができたりするようになって欲しい!
shot.jpg
Astrometryによると、上の写真はいっかくじゅう座の前足あたり。ベランダに持ち出して電子観望をするのに、PCがいらないって胸熱なのだ。

ただ、問題は2つある。1つはバッテリーの持ちが悪いということ。スマホからASIの電力を供給しているし、液晶は付けっぱなしだし、1時間持たないかも(Galaxy S6 edge)。ここは給電できるOTGのアダプタがあるので、それで回避できるかもしれないけど、お気軽感が少し損なわれちゃう。

もう1つは天体の導入。私のように鏡筒にスマホを直付けしていると、ファインダーを置く場所がない。あらかじめ自動導入赤道儀に載せてPCでアライメント取ったり、電子ファインダーを載せたりしてPCで天体導入するとなると、PCレスの意味がなくなっちゃう。今回は、おかげでM42さえ導入できなかった。実際、どんな風に星雲が見えるかは試したかったんだけど……。遠征先なら3等星でも見えているから、光学ファインダーを乗せて導入するのは難しくないと思う。東京でもまぁ、お月さんを楽しむくらいなら無問題。

ASI(USB3.0)ユーザー あるいは QHY 5-IIユーザーで、アンドロイドが手元にあるなら、必要なのはOTGケーブルのみ。数百円の世界です。試しにいかが?

こちら過去記事。ご参考まで

パソコンの代わりにスマホで撮影だよ。ZWOのASICAPを試してみた

パソコンの代わりにスマホで撮影だよ。ZWOのASICAPを試してみた
ZWOのUSB3.0に対応したカメラをAndroid端末と接続して撮像できる「ASICAP」が発表されたよ。きょうから梅雨入り。梅雨で月も雲の中なので、お部屋で…

メモ:OTGケーブル、端子はAとかCとかあるので確認しましょう。



給電端子付きはたとえばこんなの(ちなみに私は給電端子付きは持っていないです)

おまけ:写真はオヤジさんちのねこちゃん。三脚の上に載せるものがないというから、乗せてあげた。雑なコラでスミマセン。
cat.jpg

この記事へのコメント

  1. オヤジさんの『猫型赤道儀』、コラだというのは分かったのですが、にゃあさんの仕業でしたかー(笑)
    上手いなあ。
    電視観望、私もやってみたいですね。
    タブレットなら色々と持ってるので、なんとかなるかな?

  2. 本人(猫)も、見晴らしの良い周りより高い所で、首をクリクリ回してますよ。
    自動導入の練習かも。
    南を過ぎると、逆回転するのは、にゃあさんのプログラムなんでしょうか。不思議ですにゃあ~。(ぷっ)

  3. あぷらなーとさん、「猫型赤道儀」(笑)この命名に噴きました。あぷらなーとさんなら、スマホ・タブレット電子観望は余裕だと思いますよ。ただやっぱり、スタックしない以上、月とM42以外に楽しめる天体がないのではないかと心配しています。

  4. オヤジさん、北天だと「うお座」あたりは真っ先に導入できると思います!

  5. そだね〜

  6. したっけね〜

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