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宇宙ゴミの恐ろしさが分かる写真1枚

スミソニアン博物館に行って実物大スケールのハッブル望遠鏡(HST)を見てきたことは、先日書いたとおりなのですが、そのなかに目を疑った展示がありました。

HSTに取り付けられていたカメラ(WFP2)のラジエータ部にできたたくさんの穴です。ギャング映画で蜂の巣にされた車みたいになってます。

WFP2は、1993年に取り付けられ、2009年に広視野カメラ3(WFC3)に交換されました。wikipediaによると大きさはグランドピアノ大。確かにそんな大きさでした。約15年にわたって宇宙空間に晒された結果、宇宙ゴミによってこんな穴だらけになったというわけです。

宇宙ゴミの怖さはニュースなんかで読んではいましたが、こんなに頻繁にぶつかるものだとは思ってなかっただけに心底驚きました。

この展示については、スミソニアン博物館の公式サイトに説明書きがあったので、Googleの翻訳(にほんの少しだけ手を加えたもの)を載せておきます。しかし、Google翻訳すげーな。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載された広域惑星カメラII(WFPC2)のラジエータ部(後端)を示しています。様々なハッブルの任務を遂行している間、宇宙飛行士はラジエーターの小さなディンプルとへこみに気づきました。スペースデブリによるものです。 15年以上にわたって宇宙空間にさらされた後、この表面は低地球軌道におけるそのようなスペースデブリが蓄積された記録となりました。当然のことながら、NASAはこの破片の量と性質を評価することを望んでいたので、カメラを地球に戻した後、衝突箇所を分析しました。最大のコア試料は直径約30mmの穴を残しましたが、デブリの欠片は大きさが1mm未満でした。分析は進行中です。

私たち天体写真屋さんは、宇宙ゴミと関係ないかもしれないけれど、遠征先でゴミを捨ててきちゃだめですよ。

あと、おまけでリンクを付けておきますね。

この記事へのコメント

  1. ワシントンDC.には2度行きました。
    従妹が嫁に行って住んでいるので、叔父(父親)を連れて行きました。
    写真は、シュワちゃんが、バルカン砲でぶち抜いたのかと思いました。凄いゴミが猛烈なスピードで地球を周回してるんですね。
    いずれ、土星のようになるのかも。(冗談です)

    • オヤジさんもDCに行かれましたか。私は初めてだったのですが、道路が広く、緑がたくさんあって、気持ちの良い都市ですね。ちょうど高速道路を自動車で走っていると虫がフロントガラスやバンパーに当たる感じでしょうか? 虫の死骸ってなかなか取れないですよね。困ったものです(笑)

  2. ゼロ・グラビティ(Gravity)という映画を思い出した。

    文系なんでよくわからないけど、ものすごいスピードなんでゴミの質量が小さくても衝突エネルギーは相当なものだと想像はできる。
    中学の時に習ったf=maだよね?
    デブリのことは知っていたが、まさかこんなにぶつかるものとは・・・

    • 是空さん、私もゼロ・グラビティ見ました。10センチ以上の大きなデブリは監視されていて回避行動が取られるんだというのは今回初めて知りました。1mm未満のちっちゃいデブリであんなに穴が空くなんて、船外活動って命がけなんですね。

      • >10センチ以上の大きなデブリは~

        それを軌道変更して回避するというのはびっくりだよね。
        ISSって30000km/h近いスピードで飛んでるはず。外部から飛来する隕石とかは別だけど、ぶつかる可能性があるゴミも同一高度で飛んでるので、ほぼ同等のスピードで飛んでるんだと思う。
        たかが数10㎝のものを地上から見つけて、軌道を計算して・・・・
        もうわけわからん。><

        • 是空さん、ほんとにわけわからんですよね。スプートニクが打ち上げられてから60年ちょっとしか経っていないというのに、どんなスピードで技術が向上してるんでしょう。まったく信じられないです。

  3. グランドピアノ大のこのブツの面積と穴の数がわかれば、
    どのくらいの頻度でスペースデブリが当たるかわかるのになぁ、
    ってそんなことくらいNASAならわかってますよねぇ

    • せろおさん、ググってみたですよ。NASAの調べではなかったですが、高度700kmにある20平方メートルの表面積を持つ衛星の場合、5年間で1cm以上のデブリが衝突する数は0.01個、1mmなら0.4個なんだそうです。高度が低いとデブリに当たりやすいのかどうかとか、表面積って進行方向の裏も含めてなのかとか、私に分かるはずがありません(笑)
      http://www.aero.or.jp/web-koku-to-bunka/2013_04/2013_04.html

  4. 子供の頃、宇宙遊泳に憧れてた時期があったんですが、こんな穴ぼこを見せられると怖くなりますねぇ。

  5. あぷらなーとさん、船外活動中に腹に穴が開くとか考えたくもないです。15年でこの数なので、実際に腹に穴が開く確率はかなり小さいのでしょうが、それでも怖いですよね。

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