cockatooさんが23区内の空で撮影された三裂星雲が美しいです。fl:1500mm, F10, 10nmHα11分露出だととても思えません。10分そこそこでここまで写ったら小躍りするレベルなので、同じ23区民の私もやってみました。
cockatooさんのお手本
長焦点のFの暗い鏡筒でも深宇宙天体が撮れそうだという情報をいただいたので昨晩試そうとしたのですが、セットして撮影を始めたところほんの11分で完全に曇ってしまいました・・・残念それでもこれぐらいにはなりました。M20三裂星雲C6直焦点(…
天体の導入にあたり、Google Sky Mapを使いました。土星が目視できたので、光学ファインダーで土星を導入。ディスプレイの真ん中に土星が来ているのを確認して、自由雲台を調整します。スマホの真ん中に土星が来たところで、アライメント終了とします。
ぐーっと望遠鏡(55FL, fl:200, F3.6,QHY5III174M)を動かしてM20をスマホの中心付近に持ってきます(写真上)。しかし、正直、どこにいるのかよくわかりません(写真下)。
そこで、ディスプレイに写った画面をJPGでキャプチャを撮って、astrometry.netにアップロードしてみました。astrometryによると、導入された星は14 Sgr と 15 Sgr付近と判明。位置がわかったので、ステラリウムを頼りにM8とM20にまではすぐたどり着けました(アライメントから10分もかかってないような気がする)。どれくらい離れていたのかについては、どうやって距離を表現したらいいのか分からないから絵をつけておきます。
当たらずとも遠からずという微妙な精度でした。astrometryがないと迷子になっていたところでした。常用するにはまだまだ工夫が必要そうです。APTとかSharpCap3.0でPlate Salvingをしたいところですが、マウントに接続していないと機能は使えないらしいです。
どちらにせよ、幸運にもほぼ一発でM8とM20の間に写野の中心に持ってこれたので、カメラにHαを装着します。すると案の定真っ暗。露出10秒、ゲイン20まで上げましたが真っ暗のまま。ビニングを2倍にあげてようやくM8を確認できました。
そしてやっぱり、フィルターを装着したことでフォーカス位置が変わっていたので、1〜2分かけてピントを合わせ直します。続いて10秒20コマを3セット撮影しました。これで10分のはず。そのあと20枚のダークを撮影して終了。ちょうど雲が空を覆ってきました。
画像処理は、ステライメージの自動処理を使ってみました。モノクロ撮影なので、ベイヤー変換の必要がありません。ライトフレーム60枚と合成済みダーク1枚をロードしてコンポジットボタンを押すだけ。処理も速いです。はじめてステライメージ8の新機能の恩恵に預かりました。
で、できたのがこちら。前回は90分のコンポジットでしたが、今回は10分とあってでしょうか、電線が平均化されず、さらに横縞ノイズも発生してしまっているようにみえます。うーん、90分(写真下)とでは雲泥の差がありますね。ともあれ、星雲が写るは写るので、Hαがすごいことに違いありません。
この記事へのコメント
晴れたら真似してみたいなぁ… と思いつつ、絶賛降雨中です…
24日00時前後、星見えましたか。
オヤジは、晩酌して早々と19時には寝たのでこんなに時間に置きました。
なるほど、モノクロ画像ステライメージ8自動で使えるのですね。
前に、焦点距離355mmのFS60CBで手動導入したことありますが、M42が二時間過ぎても導入できませんでした。
流石ですね。(汗)
けむけむさん、ベランダ撮りは梅雨のちょっとした晴れ間を見つけてささっと撮れるのがいいです。カメラもつけっぱなしにしています。晴れてくれればじっくりと撮影できるのですが、まだ先のようですねぇ。
オヤジさん、SI8はパンの耳も切ってくれるみたいです。本当にきちんとコンポジットしているのかは、じっくりと見てみないといけませんが。オートガイドを使ったオヤジさんの環境なら機能しそうな気がしますよ。天体の手動導入は、難しいですね。スマホで導入支援を夢見ていますが、いまのところ夢は夢のようでして苦労します。
何時も、ためになる情報ありがとうございます。
良くblogを拝見してると、画像処理が追い付かないとか、棚卸完了とか、皆さん、貯金されているのですね。
オヤジは、浪費癖があるので、画像の貯金ゼロです。
今までの画像ファイルは、NASにどんどん貯まってますが、それっきり。
早く、星の見える夜空が欲しいですね。(笑)
10分露出のちょっと恥ずかしい画像を採り上げていただきありがとうございます。さすがにあのぐらいの露出時間ではF2.8とかでないと、まともな画は撮れなさそうですね。
昨夜は私もM20撮り直ししていました。(ホームページ欄に記載)残念ながら今回もあまり成功とはいえない出来で(電池切れは痛かった・・)また機会があれば再度撮り直したいです。惑星のようにシーイングが影響する焦点距離ですが、しっかり準備してC11直焦点でもっと拡大したい。
しかし自動導入無しに導入できるのは器用ですね! 私は安易な自動導入経緯台での撮影に逃避してます・・
オヤジさん、私も浪費癖があるので、画像の貯金ゼロです。むしろ、なかなか売上が上がらずで、画像が貯まりません。要は貧乏ですね(笑)
cockatooさん、勝手にリンクしてスミマセン。お手本をじっと見てると非常に励みと勉強になりますので。
今回の撮影でビニング2でないと被写体が見えないことがわかったので、私の環境では7nmは狭すぎるのではないかと思っています。でも13nmにすればいいのかというとそう簡単な話でもなさそうで…。
次は手持ちのオプトロン Night Sky H-Alphaがあるのでまずはこれを投入して、同じように撮影できるか試してみようと思います。それでアウトのようなら、UHC-Sネビュラフィルターを試し、それでも難儀するようならカメラをASI1600MCに変えてチャレンジしてみてと試行錯誤が続きそうです。
私の手動導入は、撮影したい天体を導入するというより、導入しやすい天体を撮影しているという感じです(汗)
QHY社のページを見ると、QHY5III174素晴らしい画が撮れていますね。http://www.qhyccd.com/QHY5III174.html
この写真の撮影条件を見ますと数秒以下の短時間露出と数千フレームのスタック 惑星撮影の延長にあるようなフレーム数です。
このチップ特徴(グローバルシャッター由来?)の横縞ノイズを大量フレームによる平均化でカバーしているように見えます。
ところで、いろいろな条件が一番手ごろに自分が思ったのは80~100mmの短焦点屈折(手持ちではBORG76や100)+0.6倍レデューサでした。短焦点・広角ではHαを使っても光害による背景のムラが目立ってしまい・・ 機会があればこの組み合わせもお試しください。
追伸、 SharpCapのライブスタックで使える星が少なくなってしまうのは、口径が小さい(≠F値)レンズを使っている(限界等級が小さい)ためというのが大きいかもしれません。ただし口径が大きくなり焦点距離が延びると画角が小さくなり星の数は減りますので・・・・
cockatooさん、ありがとうございます! おっしゃるとおり、今回の敗因はスタック数が絶対的に少なかったことと思います。口径がものを言うようなら、C5のF6.3が使いこなせれば言うことなしです。きょうは曇りなのでテストできなかったのですが、いただいた選択肢も忘れずに試してみます!
おお。
スマホファインダー、思ったよりも精度高いですね。
たぶん、そのうち似たようなこと始めると思います。一発導入できなくても、撮影対象(や既知の恒星)が光学ファインダー内に導入できるだけでも相当楽になりますので♪
あぷらなーとさん、コメントありがとうございます。 星天雨読さんのファインダーは、眼視用途のため当然、追随性が高いのですが、PCに画面を写すとなると0.5秒でも遅延を感じていたので、どうしようかと考えていたところでした。導入支援後、光学ファインダーで確認するという頭はありませんでした。暗い空なら電子と光学のハイブリッドでいけそうですね。ありがとうございます!