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ポラリエとスマホアプリで天体導入をやってみる

月が明るい連休、後半戦突入ですね。今回は、ポタ赤=ポラリエに次のような工夫を加えて撮影してみるのが目標です。
(1)ポタ赤用“ピラー”制作
(2)スマホファインダーの投入
(3)スマホによる天体導入
■ポタ赤用“ピラー”制作
常に庭にピラーがあって、すぐに撮影できちゃうというオヤジさんの撮影環境に憧れています。私の場合は、まずベランダ?の手すりに板を万力でとめ、その先端にポタ赤をこれまたクランプで固定するという方法にしてみました。
万力はホームセンターでも売っているアルミ製。赤道儀を載せるクランプは、ボーグの「マルチクランプHT-1」になります。
finder.jpg
このとおりですが、難点がいくつかあります。丈夫に固定されているけれど落下するリスクが拭えない。身を乗り出さないと極軸が取れない。西や北を撮る分はいいけれど、東や南、天頂にカメラを向けたらファインダーを覗けない。明らかに失敗です(泣)
■スマホファインダーの投入
もう何度も紹介していますが、上の写真のとおりです。月のような明るい天体なら楽勝です。使用したのはアンドロイド端末と「Manual Camera」というポーランド製のアプリ(有料300円くらいだったかな?)1等星なら、ほぼ難なく導入できます。デフォルトのカメラアプリでもOKなんですが、露出やシャッタースピードを制御できるのが嬉しいポイントです。ただ、点けっぱなしにしていると、バッテリーの減りが早いです。また、当然のことながら、ファインダーに写らない星雲やメシエ天体などを導入するには無理があります。
https://play.google.com/store/apps/details?id=pl.vipek.camera2&hl=ja
■スマホによる天体導入
そこで今回のメインタスクの登場です。スマホファインダーとカメラ・レンズの光軸をあわせたあと、天体コンデジ「Tiny1」のデモアプリを起動します。このアプリは、グーグル・スカイマップのAPIを使って天体名と実際の星空をARで重ね合わせることができます。検索機能が付いているので、どちらにカメラを向ければいいのかを教えてくれます。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.tinymos.camera&hl=en
上で触れたとおり、西の空しか撮れない状況だったので、西の空にあった「しし座」を導入することに。M95,M96,M105を絵の中心に持ってきて撮影できれば天体導入は成功とも言えます。ただしかし、800mmとか超望遠だと絶対に対象をはずすので、今回は広角70mmを選択しました。
Picture_1493731133349.png
あらかじめ月を使って空と表示の重ね合わせ精度を見てみましたが、さほど高くはなく、だいたいの位置が分かるくらいでした。M95,M96をTiny1アプリの画面の中心に持ってきます。テストなので適当に撮影します(12秒5枚)。
somewhere.jpg
それがこの写真です。どの星がどれなのかさっぱり分からないので、Astrometry.netで調べることに。
astrometry.jpg1221145.png
さすがAstrometry.net。一発で解析してくれました。しし座方面、M95,M96,M105が導入できたようです(ど真ん中ではないですが)。しかし、70mmでM95の何が写るのかと。点ですよ点。しかも、「これがそれです」と説明されないと分からないような暗い点。
北アメリカ星雲のように大きな広がりを持った天体ならこの方法が使えるのかもしれませんが、Tiny1アプリでは星雲のデータを表示できません。そのため、主な恒星やメシエ天体の位置をヒントに手探りで導入する必要が出てきます。そうなると、「えいやっ!」でカメラを向けるのとあまり変わらないような気もしてきます。200mmあたりで使い物になると嬉しいのですが……。そもそもポラリエで星景以外の写真を撮ろうとするところが無茶なのかな?

この記事へのコメント

  1. ポラリエって、どう考えても、ナノトラッカーよりマシな風貌。
    昔、ナノトラッカーに無理やり300mm望遠乗せて撮ったのが↓
    http://lzq.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2014/10/19/m31.jpg
    っつー訳で、M95, M96 はアレとしてもM31, M33くらいなら、十分イケルのではないかと (^o^;
    暗い空ならば…

  2. 懐かしい、万力!
    にゃあさんは、アイデアが次々溢れ出そうmanですね。
    去年、万力にアルミ板を挟んで、自由雲台の様な物を作っていたのですが、ふと、万力にアルミ板に取り付けた赤ポタを固定。万力雲台完成だと、一人喜んでました。
    確り丈夫で、バッチリだった事を思い出しました。
    今なら、そろアルミ板にpolemasterを付ければ、精度も一桁上がるかもですね。(笑)

  3. けむけむさん、確かにポラリエはナノトラッカーと比べるといろいろカスタマイズできるので楽しいのですが、このM31、ど真ん中に構図が取れて立派に写っていますね! どうやって導入されたのですか? 「えいやっ」ですか?

  4. オヤジさん、確かPolemasterをポラリエに使うパーツが出ていて、たまに食指が伸びることがあるんですが、それ以前に天体が導入できないという悩みがなかなか解決せずです(笑)800mmとは言わなくても600mmくらいで天体をど真ん中に一発で持ってこれればポタ赤の稼働率をあげられるんですが…。万力は機材の固定に案外、力を発揮してくれそうなことは分かりました。もうちょっと試行錯誤してみます!

  5. 中望遠レンズまでなら「えいや!」で導入できそうですが、600mmとなると難しいですね。(たぶん昼間の風景でも難儀しそう。)
    となると、手っ取り早く5cm7倍くらいの明るいファインダーを同架するか電子ファインダーを仕立て上げるか現実的かも知れませんね。

  6. あぷらなーとさん、ありがとうございます。そうですよね。ポタ赤は中型赤道儀の代わりにはならないわけですから、300mmくらいまでと心に決めておかないと珍妙な構成に突っ走ってしまいそうです(笑)

  7. 個人的には、さらに『珍妙』な構成に発展した姿を拝見できることにも期待してしまいます。「えっ!ポラリエをこんな使い方するの?!」みたいな(笑)。にゃあさんはアイディア豊富なようなので、こっそり期待。

  8. あぷらなーとさん、そうおっしゃると、そっちの方に走って行きそうで怖いです(笑)androidでの天体撮影はZWOもQHYも視野に入れているようなので、(実用かどうかを見極めるためにも)キャッチアップはしておきたいような気がします。

  9. 導入は撮って確認、移動、撮って確認…の繰り返しで、これが想像を絶するドMな作業になります…

  10. けむけむさん、ドM作業の賜物でしたか…。一発で決まることはなかなかなさそうですね。電子ファインダー道を突き進めば幸せになれるでしょうか。ちょくちょく試してみて、還元させていただきますね!

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