記録をみると、遠征したのは8月以来。2ヶ月半のブランクがあいてしまっていた。あんまりに久しぶりだったので、やりたいことがたくさんあったのだけれど、今回は、プライム・ニュートン R130Sf-PF改の写りと運用を確認することと、スマホで天体写真がどれくらい写るのかの2つにしてみた。後者の様子はこちらの記事で。スマホ単体でよく写っていてびっくり。
R130Sf-PF改を引っ張り出すのは久しぶりなので屋内で仮組みして遠征することに。ケーブルの数と種類がきちんとそろっていることを確認。屈折なら後ろに来るものがすべて前に来ている。いつみてもフロントヘビーだな。
プライム・ニュートンでは、被写体にバリエーションを持たせて、系外銀河のM33、散開星団のM45、Hα輝線やら暗黒帯などにぎやかな馬頭星雲、おまけでバラ星雲を撮影した。これらの現像は追いついてないけど、写りの確認はそのうちやっていく。
撮影はASI AIR PRO。架台はAVX。メインカメラはASI294-MCガイドにSV165ガイドスコープを使った。7月に網状星雲を撮ったときにも思ったんだが、ほんのちょっとだけ星が流れしまっているのが気になっていた。原因の切り分けができないまま、前半はガイドを使い、後半はガイドなしで撮影してみた。結論としては、Polemasterできっちりと極軸をとっておけば、焦点距離535mm(ASI AIRが認識した値)で3分露出なら、きちんと点像を保っていて、むしろオートガイドはいらないということが判明。空いた場所を使って、スマホをタンデムさせてみても面白いかも。焦点距離496mmのED81SIIでもガイドは不要だな。これまでオートガイド使ってきたのは何だったんだろう。
プライム・ニュートンは、カメラが対物側に突き出しているので、フラットの撮影がやりにくかった。これまでは薄明後にレジ袋を二重にかぶせて撮影していたんだが、今回はモバイルバッテリで駆動するLEDフラットパネル(B4サイズのトレース台)を持参して、暗闇のなかでフラットを撮影することにした。パネルを地面に立てかけて、撮影はASI AIR PROでするだけ。まだ、画像の処理はしてないけれど、ゴミもきちんと写っていたので、この方法でいけそう。
ダーク撮影の方が面倒で、現状ではカメラをはずさないと望遠鏡のカバーが装着できない。ドーナツ型二分割のダーク用カバーを印刷するのがいいと思うんだけど、迷光が気になるのでおあずけ。むしろ、ダークライブラリを作ってしのいだほうが、のちのち面倒もなさそうな気がする。
薄明まで頑張って撮影しようと思ったんだが、午前4時ごろにどうしても眠くなってしまった。そのまま仮眠すると、望遠鏡と赤道儀がぶつかるのは確実だったので、やむなく撮影を中止。ASI AIRは、撮影後に自身の電源を落とす機能があるので、これを使えるようにしておけばよかった。つまり、いまは赤道儀とASI AIRに別々に電源を供給しているんだが、ASI AIRから電源を分岐しておけば、ASI AIRの電源が落ちると、赤道儀の電源を落とすことができる。今度からそうする。
今回学んだことをまとめると、Polemasterで極軸をとっておけば、R130Sf-PF改の3分露出ならオートガイドは不要、ダークはライブラリを作っておく、赤道儀にはASI AIR経由で給電するってところだな。どれも、ほかの望遠鏡で撮影する際にも言えることだね。
この記事へのコメント
極軸合わせはpolemasterとAsiAirの機能とどちらがお手軽でしょうか?
B4トレース台でけぇー
と思ったけど、A3持ってました(使っていないけど)
Polemasterのほうがリアルタイム性が高いので、早く合わせられるような気がします。PCが必要になるので荷物が増えるのが欠点でしょうか。あとちょっと高い….
ASI AIRとスマホの方が気楽な感じはするのですが、実際使うとなると、どこかにスマホを置かないといけなくて、画面が小さくて見えなくてと。さらに、その場所がないときは、片手であわせることになりそうなので、結局、PCの方が楽かもです。
スマホ画面では小さいので10インチタブレット使っています。
結果、PC使ってるのと荷物の多さが変わらない・・・
私が持参しているPCは以前、紹介したFFFのなんとかというやつです。軽いのですが、ちょっと操作しにくかったです…
Galaxy S8 ultra(14.6インチ)が大きくて見やすいですよ。ASI AIRアプリを走らせたら絶対に大迫力です!
覗く部分が反対になっただけで、色々と不便に感じるもんだね。
『反対で不便』で思いだしたことがある。
去年の夏の終わりごろにhedgehogというメーカーのレインコートを買ったんだよ。
デザインが好みで、雨じゃないくてもウインドブレーカー的にも使えそうだとね。
で、最初に着た時に『あれ?着づらいなぁ』と思い、脱ぐときも脱ぎずらい。
薄手のナイロン製はチャックの上げ下げ時に噛まないように気を遣うせいもあるから、そういうものかなと思った。
2度目に着るときに気が付いたよ。合わせが逆で女性用だったんだ。
ボタンならすぐに気が付いたんだろうけど、チャックの上げ下げする側と受ける側は男用と同じで防水用のチャックを隠すフラップ部分が左右逆についていた。
たったそれだけでも、えらく着たり脱いだりがしにくいんだよ。
今年もそれを使ってるけどね。^^
なるほど、たしかに逆にすると不便なものが多いですね。カメラのシャッターボタンとか、エンターキーの位置とか、利き手に関して特にそんな感じがします。反射望遠鏡の接眼部ってどうして鏡筒の左側にあるのでしょうね。右側にあってもいいような気がするのですが。ニュートニーは上。スマホが載せやすいように? おもしろーい
むしろオートガイドはいらない >
同感ッス。
むしろモーター電源だけでカメラもPCもケーブルも要らない清々しさ・・・
作品の下にチッチャイ字で”微動ハンドルによる手動ガイド”って載せたいッス。
(←ウソ、大袈裟)
電気のなかった時代でも、星をみていたんですよね。最近(?)まで、手動ガイドをやっていたという話ですし…
>”微動ハンドルによる手動ガイド”
ハンドル回す手を機械にしてみたら、うまく行くでしょうか?
(←ウソ、大袈裟)