軍部が開発していた秘密兵器がいよいよ完成した。誰もが一度はあこがれる「ツイン鏡筒」なのだっ! まぁ、フードやらナロー用アダプタの印刷がまだ間に合ってないんだが、ようやく3年越しのLRGB撮影計画が形になった。あとは撮るだけだ。
「ちっちゃいものクラブ」のツイン鏡筒って感じでかわいいでしょ? メインのカメラはQHY5III-178のモノクロとカラーの2本。これに同じ型のCマウントレンズを装着してるんだから、ツインに違いないじゃない? 「双眼鏡みたいだな」「そんなの望遠鏡じゃないだろ」だって? 巷のツイン鏡筒と違って、格段に安いんだから、いいの、いいの。
Cマウントレンズは、75mmのF2.8。QHY5III-178は1/1.8インチセンサーなので、クロップ効果は4.86倍になる。フルサイズに換算すると365mm相当。この画角が星雲を撮る場合にちょうどよくて、バラ星雲や北アメリカ星雲(&ペリカン)はぴったりサイズだし、アンドロメダ銀河もいい感じで収まる。M42から馬頭星雲も拾える画角なんだ。3072×2048の600万画素だし、そこそこ高解像度で撮影できることを期待している。
上に見えるファインダー座には、もう1本スティックのり型カメラを搭載できる。QHY5III-174Mをガイドカメラとして使うことを想定しているよ。導入用の光学ファインダーでも良いね。
LRGB撮影しないときは、どちらかをガイドカメラとして使えばOK。機器類をはずさずに固定したままにしておくという考え方あたりは、T-Studioさんの「四角いカメラ」のコンセプトにつながるかもしれない。そのうち、ラズパイも載せちゃうか。
使う(使える)かどうか、よく分からないけれど、一応、導入用の「のぞき穴」も開けておいた。マウントの接続はアルカスイス。ポラリエにも載るようにしたい。
モチベーション&インスピレーション的には、あぷらなーとさんが8月に「15cmアクロマート連装砲」を完成させたときに湧いてきた。もともとこの2本を使ってLRGB撮影をやろうと思っていたからね。
あぷらなーとさんにならって、このツイン鏡筒に名前をつけるとしたら、そうだな、「ウォーリー」だ。ほら、ピクサーの映画の主人公に似てるでしょ? スペルをWALL-Eにすると、大人の事情が絡んできそうだから、Worryと綴っておくことにする。実際に、ものになるかどうか心配だし。NC77のようにならなければいいが……(汗)
モチベーションとインスピレーションを受ける前は、同じ鏡筒を2本も買うのももったいない気がして、計画は前に進んでいなかった。前進した大きな要因は、3Dプリンタだな。Cマウントレンズを使えば安上がりにできることは分かっていたけど、カメラ2本をどうやって同架するかが悩みだった。でも、2本をホールドできる筐体をプリントすることで解決したんだ。ちなみに、この筐体、積層痕がない。
それから1型対応の8MPのCマウントレンズの存在を知ったことも大きい。高解像度で広いイメージサークルを持ったレンズは1年前には探し出せてなかった。Cマウントのレンズなら1本3000円台で買えるので、これなら同じものを2本揃えてもしれてると思った。望遠鏡を組んでみて分かったことだけど、フォーカサーが高いんだ。Cマウントレンズなら合焦機構もついているから、とってもお得。55FLをあともう1本買うのとでは財布への優しさが違うよね(写りも違うけど)。
上からみるとこんなだ。撮影はSharpCapの2枚建てになると思う。ファーストライトにワンチャンあるかと思って、ドライブに出てみたんだが、雲だらけ。天気も心配だな。
この記事へのコメント
防振機能のある双眼鏡かと思った(^^;)
こういうカメラだとコンパクトに出来ていいですね。
カメラ同士が干渉することもないし、レイアウトの自由度が高いなぁ。
TWIN鏡筒は自分も考えているんだけど、実現はまだまだ先な感じです。
LRGBではなく、単純に露出×2を狙っている訳ですが・・・。
やっぱり双眼鏡に見えますよね(笑)プリンタがなかったらできなかったです。
178の写りはだいたい把握できてるので、cマウントレンズがどれだけ使い物になるかですよね。
このサイズ、お値段なら、三連、四連も行けそうですね!
LRGB同時撮影+ガイド鏡の五連装であぷらなーとさん越えも行けますよ!
兄貴!戦いは数だよ!
「ウォーリーを送っておいたはずだ」
お財布的な問題から5連とか、まったく頭になかったですが、ありですよねぇ。このレンズがまともなら、だれかがやりそうです。
5穴をあけたケース自体は、印刷しちゃえばいいんですものね。そのうち中古の178探しとかしてるかも(笑)
これはおもしろい(笑)
178ならビニングかけて電視観望用途でも面白そうですね。
ラズパイ(かASIAir)とバッテリーも載せちゃいましょう。(笑)
超小型観望・撮影セットの出来上がりです。
なんならディスプレイも載せてしまいましょうか!
ラズパイとQHYの相性がいまのところよくないのですが、2本の鏡筒で同時に画像が撮影できるソフトウェアはLinuxにあると遊べる(苦行ともいう)のですが(笑)
それとは別に観望用の四角いカメラを作るのありですよね。
にゃあさん
観望だとズーム機能が結構遊べますね。
同時撮影はEkosとCCDCielを両方使えば出来ますよ。(処理が追いつけばですが)
SBC・INDIの組み合わせならそっちをカメラ台数分増やしてしまうという荒業も(笑)
なるほど! 同じソフトウエアを2枚建てるのではなくて、別のソフトウエアを併用すればいいわけですね。3B+ならもう一台増やしても、5000円(笑)
四角いカメラを志向するなら、ラズパイを載せるのではなくて、内蔵してしまうのもありですよね^^
ますます、そのレンズ、どんな写りなのか気になりますねぇ
けむけむさん、写りは期待できるかもです。今晩、ブログにあげますね^^
おお、こう来ましたか!
むむむ・・・カッコいい。
もはやメーカーさんの新商品かと思うほどの完成度ですね。
広めの画角でL-RGB一気撮りできますね♪
あるいは、電子観望と撮影を同時進行とかも。
将来「L-RGB合成+ライブスタック」ができるアプリが登場したら電視無双できますね。
ありがとうございます! あぷらなーとさんの、ビームスプリッタに刺激を受けてからの念願のLRGBです♪
本来、もうちょっと予算をかけるつもりだったのですが、ひとまずこれに落ち着きました。
L-RGB合成+ライブスタック、コンポジットのロジックが分かれば、SharpCapのPython Scriptで書けるかもしれませんね(他力本願w)。
おぉぉぉぉっ!いいね。👍
ここのブログらしいテーマがさらにいいね。👍(2発目)
安価なCマウントのレンズならではだよね。
世の中には、TOAビノとか、EF300/f28を数十台連想というのあるけど、もう次元が違いすぎる。
てやんで、こっちとら庶民だよ、庶民。いっぱんぴーぷる。^^
さらりと「積層痕がない」と言っているけど、その仕上げにも気合が強く感じられる。
あとは結果だけど、過程が面白ければすでに勝ったも同然。
結果よければさらによしといったところだね。
ところで光軸調整はどうなってるの?
こちとら、庶民でぃ! うなぎの代わりにどぜうよ!
光軸調整はいらないのですよ。ほぼ遊びがないので、差し込むだけで3Dプリンタの精度で同じ方向に向いているはずですし、2つのカメラの水平は、同じプラグを使っていれば両方のプラグを同時に上下から箸で挟めば大体取れているはず……。光軸の取り方も庶民でぃ!
「光軸の取り方も庶民でぃ!」に👍
そうだと思った。^^
換算400㎜以下だからLとRGBのずれのパンの耳はたいした問題じゃないね。
LとRGBの合わせ方もコツがいりそうなので、勉強してみますー