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東京の空、初めてのSAO撮影

SIIが届いたので、いよいよSAO撮影にかかりますよ。撮影にあたり、セレストロンC5(0.63レデューサー)と電動ホイールを準備しました。狙いは“シュミカセでほったらかし撮影”の試運転です。ピントの問題は、けむけむさんに「気にせずやってみるが吉」っていうアドバイスをいただいたので気が楽になりました。
撮影場所は、東京自宅のベランダ。今回も極軸にこだわりません。ちなみにC5によるDSO撮影も初めて。試運転のチェック項目は、Astro Photography Tool(APT)による電動ホイール制御とピントが許容であるかどうかです。
ちょっと失敗したのは、そもそものピント合わせ。惑星用の鏡筒だということで、バーティノフマスク持ってなかったです……。なので、適当。極軸をポーラメーターで合わせただけなので、200mmなら許容できたものも800mmになるとかなり厳しいです。なので、露光は短く。
APTを開き、カメラとホイールを接続。LiveViewで対象となるM42が中心に入っているのを確認。Planを開きます。SAOそれぞれ5秒10枚を撮影するように設定。今回は、ディザリングはしないので、Don’t Dither this plan(ディザリングしない)にチェックを入れます。また、M42が電線に隠れてしまって撮影漏れが出ないようにVertical Planで実行することにしました。
Vertical Planの挙動についてはこちらをご参考に
http://tentaip.seesaa.net/article/454337987.html
ぽちっとボタンを押して撮影開始〜。1枚撮影が終わるごとに「Filter Change」ってお姉さんの声が夜の町に響き渡ります。耳を澄ますと、電動フィルターがジーコって動いているのが聞こえます。交換は一瞬で終わります。そして次の撮影…を10回繰り返して終了。都合150秒。これを5セット繰り返したところで、M42が電柱に隠れてしまいました。
撮影後、1セット分のHα、OIII、SIIをそれぞれコンポジット。5秒でも星は流れていますが、気にせずRGB合成します。まずはSAOから。できたー!
M42-SAO.jpg
SAO(SII = Red, H-alpha = Green, OIII = Blue)
いわゆるハッブルパレットで、英語ではSHOと言うみたい。ふだんは赤いM42が緑になっただけのような気がするけど、気のせいですか? あんまり劇的じゃないな。どこかクリームソーダみたいだ。
あんまりおもしろくないので、ほかの色の組み合わせを試してみる。
M42-AOO.jpg
AOO(H-alpha = Red, OIII = Green, OIII = Blue)
過去に何回かやったやつ。英語ではHOOっていうみたい。これはSIIが不要ですね。一番見慣れた色に近い気がする。SIIはいらなかったのでは(汗)
M42-HOS.jpg
HOS(H-alpha = Red, OIII = Green, SII = Blue)
3色混ぜ込んだなかで、本物の色に近いらしい。というものの土色っぽい。カラーリングはゴッグ?
ほったらかし撮影ができると分かってホッとしましたよ。ピントの件は無問題。HIROPONさんにはお世話になりました。思い返せば、ナローバンド撮影に興味を持ったのは、2016年10月だったので、一年ごしの実現。今回撮影したM42は、SIIの輝線がほとんど見当たらなかったので、輝線豊富な星雲探すよ。きちんと極軸とって、長い露光がかけられる遠征が楽しみになりました!
■撮影データ
・撮影日:2018年1月7日
・鏡筒:セレストロン C5 (D=127mmmm, fl=1250mm, F9.84)
・補正光学系:セレストロン レデューサー 0.63x (fl=787mm, F6.2)
・カメラ:ASI1600 MM COOL
・ガイド:なし
・赤道儀:AP赤道儀 WM仕様
・露出:総露出時間2分50秒(Ha=5Sec×10, OIII=5Sec×10, SII=5Sec×10)

この記事へのコメント

  1. SAOおめでとうございます。ピントは大丈夫だったようで、なによりです。
    やっぱ、食欲の失せるSAO。ダイエットに効きそうです。
    AOOやって、ASOしなかった意図を思案中…
    Haに比べて、S2, O3 う~ん?な感じでした?

  2. 撮影成功おめでとうございます。ピントは気になるほどずれるわけではないようですね。自分もフィルターとフィルターホイールが欲しくなってきました!

  3. けむけむさん、ありがとうございます! お察しの通りです。Hαに較べて、SIIがいまいちでした。けむけむさんのブログを拝見するとSIIがいい仕事をしているのですが、今回私の場合はSIIはトラペジウム周辺にうっすらと輝度があっただけでした。もっとも露光時間が原因だとは思うので、しっかり撮れば熊本限定の色パレットでしっかり現像できそうです。

  4. 上杉蒼太さん、ありがとうございます! これならR200SSでもいけそうです。フィルターの種類分だけフラットを撮るとなると面倒ですが、あまりにもAPTの制御が楽なのでLRGB用にも欲しくなりました。

  5. ああ、やはり先を越されちゃいましたね。
    SAO撮影おめでとうございます♪
    私の場合はOⅢの『人魂ゴースト』で撃沈しましたが、SⅡもなかなか難敵な様ですね。

  6. あぷらなーとさん、SIIもOIIIもHαと同じと思っていたら、全然違っていたので泣けてきます。カニさんとかナローバンド向きなんでしょうね。遠征先で試してみたいです。

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