天リフさん、あぷらなーとさんともに微細構造が炙り出せるんじゃないかと期待をされていたわけだけど、今回のM51をwavelet処理をしても、魔法のような効果はなかった。かえってぼけちゃってるようにもみえる。「逆だろう?」と思うけど、そうじゃない。
それはさておいて、今回のM51撮影の収穫は、エアリーディスクより小さい画素サイズを使っちゃうと、かえって解像感とかコントラストが失われてしまう「オーバーサンプリング(理論上画素数が多すぎる)」という問題があるらしいというのが分かったこと(教えてもらったこと)。一方、オーバーサンプリングでも木星の処理のように微細構造が炙り出せちゃう魔法もあって、なぜうまくいくのか説明できないということも分かった(教えてもらった)。天リフさん、あぷらなーとさん、感謝です。
私が今回M51を撮影したセットは、QHY1785III-178 & R200SS=800mm(1.4x)で、1画素あたりの画角は約0.44秒角。スタック枚数は383枚だった。一方、木星を撮っているセットは、QHY1785III-178 & C5=1250mm(5x) で、これだと0.0792秒角の計算になる(というかStellariumの表示を見ただけ)。スタック枚数は1000枚を超える。どっちもオーバーサンプリングなんだけど、後者はうまくいくのに前者はまったくだった。
M51のようなDSOと木星の撮影で違うのは、私の場合(1)撮影方法、(2)撮影のフォーマット、(3)スタック枚数(4)シャッタースピード(5)処理方法かな。表にするとこんな感じで違う。あくまで私の場合ね。
高速でシャッターを切ればシーイングの影響は受けにくいし、AS2!の処理を挟めば綺麗なコマだけを採用できちゃう。このことはオーバーサンプリングがなぜ機能するのかの説明にはなっていないけど、今回機能しなかったことの説明にはなるような気がする。あ、でも黒眼(R200SS & ASI1600)ではうまく行ったんだよな。よく分からん。やっぱりシーイングの影響が強いのかな。
ついでに、あぷらなーとさんには「日本の平均的シーイングは2~3秒角程度」と教えていただいたので、手元の機材で2.5秒角程度に収まる組み合わせをみてみた。
α99改フルサイズ & ED81SII 625mm(0.79x) → 496mm 2.5秒角
QHY1785III-178M & 55FL 250mm(0.8x)→ 200mm 2.47秒角
一番目の組み合わせは、手に馴染むような感じがして好き。
どうも私の勘違いのようなので、消しておきます!
この記事へのコメント
こんにちは。DSOの wavelet 処理に興味があってやって来ました。https://tentaip.space/wp-content/uploads/2019/05/m51.jpg を RegiStax6 で処理してみた限りでは多少はシャープになった気がするのですが… https://rna.sakura.ne.jp/share/nyaa/m51-wavelet.png こんなのじゃダメなんでしょうか?ノイズ処理が甘いですかね?
rnaさん、こんにちは! 見事にコントラストが向上していますね!どうも私のやりかたが悪かったようです。wavelet 処理にノイズはつきものなので、ノイズを恐れず果敢に攻めないといけなかったですね。がんばります。ありがとうございます!
ちなみにパラメータはこんな感じです。
https://rna.sakura.ne.jp/share/nyaa/m51-wavelet-settings.png
エクステンダー使用でオーバーサンプリングになってるようなので高めのレイヤーで強調してみました。
rnaさん、ご親切にありがとうございます!なるほど3,4のレイヤーのみを使って調整されたのですね。このパラメータの使い方がよく分かっていないので、試行錯誤してみます!
おお、色々と考察が進んでいますね。
ウェーブレットで難儀しておられるようなので、上記の画像をお借りして少し処理してみました。JPEGからでもいくらかの効果があることが分かれば良いんですが・・・・。
私のブログ内に「にゃあさん専用」ページを作って、アップしてみました。
ご覧くださいませ。
https://apranat.exblog.jp/fp/m51
※本ページは、一般公開されていますが、タイムラインには流れません
※追記です
前回のコメントで私の書き方が悪かったのですが
オーバーサンプリングは「画質が悪化」するわけではなく、「改善が見られない」もしくは「画素数が無駄になる」のニュアンスで捉えていただければ・・・と思います。
あぷらなーとさん、専用ページありがとうございます!パラメータまで公開していただいて感謝です。De-noisingというパラメータは気づきませんでした。この子をいじってみればいいんですかね。絵の大きさによってパラメータを変化させるというのも勉強になりました。私もやってみます!
少しややこしい所を補足しておきますね。(一般的ではないかもしれないところ)
①waveletschemeは「linear」にしてます。(効果は地味だけど微調整が効くイメージ)
②デノイズは、各レイヤーのパラメーターで調整してます。
③デノイズウインドウは、デリンギング(黒い縁取りや白い縁取りの軽減)目的で使用しています。
④M8の例では恒星のみを処理対象から外すためにマスク機能を使っていますが、M51の例では使っていません。
色々と遊んでみてくださいね!
あぷらなーとさん、ご丁寧にありがとうございます! またちょっとお仕事モードに入るので、実際の処理は後日になると思いますが、試してみます!
>M51のようなDSOと木星の撮影で違うのは~
木星(代表的なのは月)のように面で構成される対象と、DSOのように細かい点の集まりで構成されてる対象で、出来上がる画像の見え方が違うというのあるのではないか?と思った。
なかなか面白い考察で、色々とためになる。👍
是空さん、無責任考察を連発しててスミマセン! なんだかやっぱりシーイングの影響が大きいんじゃないかと思うのですが、そこは諸先輩方の教えを乞うばかりですm(_ _)m