昨晩のアライメントの失敗の原因は、アライメントする際にFOVが必要とするインデックスがインストールされていないためだとT-Studioさんに教えていただいた。
インデックスはアライメント作業でSolveするのに必要な星空のデータ。4200から4219まであって、数字が小さいほどFOVが狭い。長焦点とか小センサーでSolveしようとすると、数字の小さなインデックスが必要になる。Astroberry-Jは、4206までが入っていることも教えていただいた。インデックスはINDIのページにある。
Astroberry-Jに入っているインデックス4206のFOVは16-22分(arcminutes)とINDIのページに書いてあるんだけれど、そもそも「FOV」とか「分」ってなんだよ。ふだん、何気なくスルーしている言葉なので、肝心なことが分かってない。これがきちんと分かっていないと必要となるインデックスファイルの種類が分からない。
FOVはField of View、つまり視野のこと。「視野が狭い」とか「視野が広い」とかいう視野。人間にとっては視野だけれど、カメラの世界では画角ともいう。どのセンサーサイズのカメラ、どのレンズを使えばどれくらいの広さが見えるかというのはウェブに計算機がある。たとえばここ。
センサーサイズと焦点距離を入力すれば、画角が計算できる。
私が使いたいカメラのセンサーサイズは次のとおり。
ASI120MM-mini 1/3型(4.8mm × 3.6mm)
QHY5III178M/C 1/1.8型(7.37mm × 4.91mm)
QHY5III174M 1/1.2型(11.34mm×7.13mm)
私が使いたい(使える)レンズとスコープは次のとおり(ガイドも兼用したい)。
35mm(Cマウント)
50mm(Cマウント)
120mm
130mm
それぞれのFOVはこんなかんじ(対角で求めた)。
気をつけなれけばならないのは、この計算結果の単位は「度」であるのに対して、必要となるインデックスのFOVの単位が「分(ふん)」であること。時間としての「分」ではなく、角度としての「分」。「分角」ともいう。1度=60分らしいので、60倍しないといけないのか。変換したのがこっちの表。
最小値は156で、最大値は1296。ただし、INDIのドキュメントによると、FOVの100%から10%をカバーするインデックスファイルをインストールする必要がある。たとえば、FOVが60分である場合、6分(10%)から60分(100%)までをカバーするインデックスファイルをインストールする必要があると書いてある。
つまり、このケースの場合、最小値と最大値の10%に相当する15.6〜129.6に対応するファイルを入れなければならない。この最小値に相当するインデックスファイルはindex-4205(11 – 16)だ。昨日、”Index file index-4205 is missing”と警告されたのはこういう事情があったのかな(200mmと1/2型カメラ=132分の10%で13だから)。
これを理解したうえで、インデックスファイルをインストールする(かどうかは考える)。INDIのページで配布されているインデックスファイルは拡張子が.debになっている。インストラクションには「お気に入りのパッケージマネージャーから、または次のコマンドを使用してインストールできます」と書いてある。Asstorberry-JのパッケージマネージャーはSynapticなのかな? ターミナルからは次のコマンドでインストールする。
sudo dpkg -i astrometry-data-*.deb
何が必要なのかと、何をしなければならないのかは分かった(つもり)。
この記事へのコメント
>きちんと分かっていないと必要となるインデックスファイルの種類が分からない
オヤジも、これで会社を首になりましたって、古いCM(禁煙パイポだったか)。
じゃなくて、理解して無かったので失敗のオンパレード。
我家の、鏡筒・レンズと冷却CMOSカメラの組み合わせでFOVを調べました。
C11があるので、結果、全部必要と言うことになり、数日掛けてDownloadしました。(汗)
結果、マイクロSDが64GBでは不安なので、Astroberry-Jv2は128GBのマイクロSDにしました。
素人考えで、長焦点は位置解析が失敗し易いのかと思ったけど、そういうことは無く、たまにする失敗の殆どは、雲が出たり電柱の向こう側だったりでした。(笑)
私はオヤジさんのマネッコで、128Gを用意しましたよ。ガイドカメラ経由でSolveさせるのではなくて、メインカメラにSolveさせるなら全部入りが結果として面倒くさくなくないですね(笑)。うちの場合は周りが電線に囲まれているので、かえって長焦点でSolveさせたほうが電線の網の目をかいぐれていいのかもと思い始めました。