「この時期、外に出る機会も限らているから、ラズパイ遊びをしてみない?」というのも、ラズパイでリモート天体撮影を実現するAstroberry-Jを配布してくださっているT-Studioさんが、新しいディストリビューションAstRPi(アストアールパイ)の配布を始められたんだよ。すべてがすんなり行かないとも思うけれど、さっそくダウンロードしてみた。
2020-04-25追記:すんなり行くほうが珍しいです。あーでもない、こーでもないと試行錯誤をし、開発者やユーザーが情報を直接的/間接的に交わしながら、理想的な環境を構築していく過程がラズパイ遊びです。
こういうご時世だから、週末に合わせての公開になったそう。嬉しいプレゼントなのだ。このディストリビューションは、ドライバ初期設定が予め組み込んであって、ラズパイ3でも動くというのが特徴。なによりも日本で配布されているから、日本語のサポートブログが用意されているのが大きなポイント。
AstRPiでラズパイ遊びをするのに必要はのは(1)ラズパイ3B+ か ラズパイ4の本体(2)本体に対応したケース(3)マイクロSDカード(64G以上推奨)(4)電源コードかモバイルバッテリ(2.1A以上なら一応動いている)の4つ。あとはラズパイに接続するCMOSカメラや架台、それぞに必要となるケーブルだな。
(1)〜(4)で予算は、だいたい1万円くらいをみておけばよいと思う。組み立てはガンプラよりカンタンだよ。RTCという時計パーツもあるけど、AstRPiでは不要なので、その分安くつく。しかも、AstRPi自体も無料で手に入るんだよ。ありがたい。ちなみに、StellarMateOSは有料でサポートは英語。冷却ファンと基盤の接続とかに関しては、こちらのエントリーも参考にしてもらえれば。
配布はT-Studioさんのブログから。まずはイメージファイル(AstRPi本体)をダウンロードする。リンクをたどると「プレビューに問題が発生しました」と出るけれど、気にせずダウンロードする。さらに「ダウンロードしてもよろしいですか?」と聞かれるので、ダウンロードボタンを押す。すると、ダウンロードが始まる。ファイルサイズは8.3Gバイトある。

ダウンロードしたzipファイルは解凍しないでそのままに。PCとかMacに用意したマイクロSDカードをPCに挿す。カードへの書き込みは、私の場合、Etcherというソフトウエアを使っている。書き込みの手順については、「INDIGO Sky をSDカードに焼く」を参照してくださいなのだ。ただし、書き込むのはINDIGO Skyじゃないよ。
焼き上がったら、ラズパイにマイクロSDを挿す。電源コードをつないで電源を入れる。私の場合、ここからルーターとラズパイを有線LANでつないで、macからnoMachineで接続をした。astrpiというSSIDを掴んで接続してもOK。
ラズパイにはディスプレイがないので、PCからリモートソフトウエアを使って操作する必要がある。noMachineというリモートソフトがあるので、これを操作するPCにインストールしておく。使っているPCと同じネットワークにラズパイがあれば、noMachineが認識して画面に接続先が表示されるはず。AstRPiをクリックして接続する。アドレスはbonjourがインストールされていれば[astrpi.local]、そうでなければ[192.168.1.100]。ユーザー名とパスワードは「astrpi」だ。
デスクトップにKstarsなどのアイコンがない代わりに、スクリーン下のドックに各種アプリへのショートカットがある。どんなふうなのか雰囲気を知ってもらうために、練習を兼ねて動画を作ってみた。ラズパイといえども、星図がスムースに動いている様子を見てもらいたいのだよ。きょうはここまで。
この記事へのコメント
早速のご紹介ありがとうございます。
xnViewerMPは他の環境で使っていたのですが、かなり便利ですよ。
(個人的には今回見つけてインストールしたAladinが気になっています。)
動画も拝見しました。
重ね重ねありがとうございます。
Astroberry-J配布のときよりはチェックに時間かけることができましたので安定はしていると思います。
ご不明なことが有りましたらお気軽にご連絡ください。
T-Studioさん、配布お疲れ様でした。Aladinすごそうですね。ラズパイでも処理が出来てしまうのでしょうか。そのうち試してみます。
いくつか不明な点がありましたので、コメント欄に書かせていただきました。いつもありがとうございます。
Aladinは以前私がブログに記載したGoogleSkyに複数の天体データベースを積層して位置解析を行うシステムのようです。
ネット環境で分析するのでラズパイでも動くと思います。
(私もまだ使いこなせていませんが、天体情報を指定して情報を得ることも、画像から情報を得ることも出来るようです。)
なるほど、いずれにしてもネット環境は必要なのですね。simbadとの関係もまだ理解していませんが、自分が撮影した天体を指定するだけで情報が出てくる様は面白いですね。
ぬるぬる動いてますねぇ~
興味をそそられるけど、貧乏爺ィなので、指くわえて眺めておきます…
動画の音声合成(?)に興味津々
けむけむさん
にゃあさんとご交流がありましたら一度ご覧になってみてください。
おそらく数年後にはネットワークドライバが主流になると思います。
(Ascomもそっちにいくようです。インターネット創生期を思い出します。)
Solverに関してはどうやら機構上Ekosの方が5〜10倍高速になるようです。
(複数のインデックスファイルの参照や、架台の位置情報の連動など)
Astrometry.netサーバ自体がシングルスレッド処理のようなので、ラズパイでもさほど処理速度が変わりません。
けむけむさん、音声合成なかなかいいでしょう?