Astrometry.netのplot-constellationsを試す

梅雨が明けて、ようやく星空を撮影できるようになったね。東京の空のご機嫌はいかがかな。星空カメラのチューニングをすべく、ベランダにProを設置したよ。コーディングやデバッグはPro（=ラズパイ4B）の方が楽なので、SE（zero w）よりも先にProから始める。

まずはlibcameraの値の調整。使ったレンズは、Cマウント16mmのF1.4。露出は、シャッタースピード5秒 ゲイン10に設定。1632*1224の解像度で。これで一旦OKとする。シェルになげる書式はこんな感じで（Binningを実現するモードの設定は別の書式が必要なんだと思う）。

libcamera-still /home/xxx/folder/test.jpg –shutter 5000000 –width 1632 –height 1224 –gain 20

撮れた写真がこれ。断っておくけれど、昼間に撮ったんじゃないからね。東京の空は明るいんだよ。5秒でこれだよ。しかし、でも、星は写っているようだね。

何秒か待つと、PlateSolvingが完了。Lineに送られてきた画像がこちら。空が明るすぎて、星座線が見えない(><)。ちっちゃい文字を拡大するとヘラクレス座のようだ。

どのあたりを撮影したのか分かるように、Lineメッセージに星座名を含めることにした。こんな感じ。日本語に翻訳するかどうか悩み中。

星座線がはっきりしないことがあるというのと、文字がアリがはってるようにしか見えないので、astrometry.netのplot-constellationsを試してみることにした。astrometry.netでsolveした際に,WCSという中間ファイルのようなものが生成されるんだけれど、このファイルを読み込んで、星座線をプロットしなおすことができるらしい。

plot-constellations(1) — astrometry.net — Debian testing — Debian Manpages

manpages.debian.org

オプションは豊富でどれを使うと良いのか、まだ分からないけれど、必ず必要なのは読み込むファイルを指定（-w）するのと同時に吐き出し先を指定（-o）すること。そして、NGC天体をプロットしたり（-N）、星座線を描いたり（-C）、明るい名前の付いた星を表示したり(-B)、フォントの大きさを指定できたり（-f）する。シェルに投げる文字列はたとえばこんなの。

plot-constellations -w /home/xxx/folder/xxx.wcs -o /home/xxx/folder/plot.jpg -N -C -B -f 20

星空カメラで撮影すると、こんな図が吐き出されてきた。名前のついたメジャーな星が、ここに写ったヘルクレス座にはないと判断されたらしく、星座線と星座名だけがプロットされているみたい（西の方角にはラス・アルゲティさんらがいるよ）。NGC天体を出してほしかったんだが、M13 (NGC 6205) はプロットされていないな。何か間違ってるのかな。

上のヘルクレス座の写真では、星の名前は表示されなかったけれど、これがどんなふうに表示されるかというのを見てみるよ。カメラを少し北に振ってみると。りゅう座（Draco）の一部が写った。γ星のエルタニンとβ星のラスタバンの名前が表示されたよ。

ついでに南の方角の空を撮ってみる。やぎ座（capriconus）がアノテーションされているのは分かるけれど、ちょっとやかましいといえばやかましい。

これをplot-constellationsすると、こうなる。β星のダビー (Dabih）とみずがめ座のε星アルバリ(albali)が写っているのが分かる。

星空が簡潔に表現されているので、これはこれでよいな。地が白は目にきついので、Invertさせたほうがいいかもしれないね。

星空カメラのシャッターを切ると、アノテーション画像と同時に、星座線とメジャー星だけの簡潔な星図も送信されてくるというわけ。星空を撮影するのがまた楽しみになったのだ。