東京のスカイタワーでSociety 5.0 科学博が始まったというので、行ってきた。2030年、つまり10年後の未来社会を覗いてみようって趣旨らしい。たぶん、親子向けの夏休み企画だな。7月28日(水)まで。入場無料だけど、バグだらけで一躍有名になったCOCOAを入れろと促されるよ。
目玉の展示なのかどうか分からないけれど、目につく大きな展示は「はやぶさ2」。去年12月に小惑星リュウグウのサンプルを積んだカプセルを回収。レプリカかどうか分からないけれど、カプセルの展示もあった。順路から展示物まで1.3mくらいの距離があって、つぶさに観察できなかったのが残念。
「はやぶさ2」は2014年の打ち上げ。言ってみれば過去の栄光だ。2030年の未来という意味では、火星衛星探査計画(MMX)の展示を中心にすればよかったのにと思うのだけれど、それじゃ子どもたちが喜ばないのかもしれないね。
同じフロアにはH3ロケットの1/20の模型が展示されてたよ。アメリカではこの7月に、100人が搭乗できるスターシップとスーパーヘビーの打ち上げが予定されている。ファルコン9を使った打ち上げのコストは日本のそれと比べて1/10くらいだと言われている。打ち上げ市場はアメリカに持っていかれているのは明らか。展示を見て、かえって国力の差を感じてしまった。日本製のロケットを使って打ち上げる明確なメリットがあるのは軍事衛星くらいしかなくなっちゃう。けど、それを想定しているわけで、それはそれで良いのかも。
とはいえ、世界の宇宙関連市場38兆円のうち、打ち上げ市場は約5100億円しかない。衛星の製造市場も約1兆3000億円にとどまる。むしろ、衛星サービスを使ったセンシング技術市場は約12兆5000億円と圧倒的に大きい。「モノづくり」だけにこだわっていたら儲からないよね。これからはリモートセンシング(データ)の時代だよ!
屋外展示で目についたのは、大深度有人潜水調査船「しんかい6500」。こちらは1989年の進水だよ。未来を見に来たつもりだったんだけど、未来はどこ? こどもたちが未来を感じればそれでいいか。10年後にはどこまで深く潜れるのかしらね。いや、むしろ海洋からどんなデータを取ってこれるかが問題なのかも。
空を飛ぶ自動車「SkyDrive」も展示されていた。日本のスタートアップだけに、応援したくなっちゃう。2023年には人が運転するタイプを、2028年には自動運転をするタイプを実現する予定だって。
一方、先月にはスロバキアで空を飛ぶ自動車「AirCar」が都市間有人飛行を実現させたというニュースがあった。日本では法規制とかなんとか大人の事情が山とありそうなので、技術だけではなんとかならん部分を、政治とか政策がなんとかしてほしいと思うよ。
私的に一番目をひいたのは、空間再現ディスプレイだったよ。実物を初めてみた。普通にコンテンツを紹介するディスプレイ用で、これ自身はSociety5.0の展示物ではなかったんだけれど、これに一番未来を感じたわ。これほしい。
この記事へのコメント
ソニーの立体視ディスプレー、スゴイ!
どんな仕掛けなんでしょうか?
複数人で同時はムリなんですかねぇ?
数年後、ノートPCの画面がコレに置き換わってたり・・・
i*matさん、詳しい仕組みは分からないのですが、ディスプレイのなかに手を入れて触りたくなりましたよ。14インチくらいの大きさになったら、世の中の仕事の仕方や考え方が変わりそうな気がしました。コンテンツを作るのが大変そうですが…
>世界の宇宙関連市場38兆円
パチンコ産業の市場って、それぐらいあるんじゃなかったっけ?
不確かだけど、数十年前には30兆円産業といわれていた気がする。
そう考えると、宇宙関連市場ってニッチだよね。^^;ヒカクガ ヘン?
空飛ぶ自動車は、まるでバローン。
カラーリングのせいか、中島悟が乗っていたエプソンカラーのティレル019にも見える。
10年後の未来・・・^^オイラニ オトズレルンダロウカ?
ひぇ〜、ぐぐってみましたが、パチンコ・パチスロの市場規模って20兆円もあるんですね! 日本のIT業界より大きいという衝撃…。マ○ハンの売上は、年間1兆円。立ち上がりの産業と衰退傾向の産業の差があるとはいえ、パチンコ業界強いですね。このまま宇宙で営業してほしい。こぼれ球が、流星になってキレイ!
バローンというのは初めてきいたのですが、ペリーヌ物語の犬ですか?(寒)確かにF1のマシンのようでしたよ。
すまぬ。
✖バローン
〇ドローン
書いていて全然気が付かなかったよ。><トホホ
是空さん、ドローンだったのですね。気づきませんでしたm(_ _)m