NGC7000に続いて、東京23区内のベランダから馬頭星雲を撮ることにしました。昨冬に撮影した馬頭星雲と写りがどう違うかを比較するためです。前回の撮影は12月12日、ほぼ一年ぶりです。
前回と今回では、撮影対象と撮影場所が同じでも機材がまったく違います。というか、一年経って、気づいたら全然違う構成になっていたという……
щ(´□`)щ オーマイガーッ!!
- カメラ:ASI1600MC COOL → ASI1600MM COOL
- 赤道儀:ポラリエ改 → AP赤道儀 WM
- 鏡筒:SIGMA 70-300mm F4-5.6 APO DG(300mm) → BORG55FL(200mm)
- ガイド:ノータッチ → PHD2(QHY5III174M)
- フィルタ:OPTOLONG Night Sky H-Alpha → ZWO Hα 7nm
ビフォー・アフターをご覧ください。下の2枚の写真が機材の差だとしたら、天体写真が沼になることは容易に想像できます。コワイ、コワイ。特に差が大きいのは、やっぱり鏡筒=レンズですかね。前回は、周辺の減光が激しく、見てのとおりです。加えてFが明るいのでその分、光量が稼げています。
また、モノクロの方がカラーよりも感度が高いというカメラの差も大きいですね。今冬の写真では、極軸がまじめに取れてなかったのでガイドが正確ではなく、少し星が流れました。極軸の取り方は、昨冬の方がまじめです(汗)ここ宿題。しかし、ナローバンドの威力すごいわ。
撮影機材:ASI1600 MM-COOL、BORG 55FL 200mm F3.6、AP赤道儀、ZWO Hα7nm、BIN 2、GAIN 350、60秒露光 x39枚 (39分)2017年12月10日
撮影機材:ASI1600 MC-COOL、シグマ APO 70-300 の300mm F5.6、ポラリエ、PCB-EQ2、OPTOLONG Night Sky H-Alpha。BIN 2、GAIN 250、60秒露光 x54枚 (54分)
同じモノトーンでも、カラバリを作るとそれぞれ味がありますね(iPhoneで編集)。
東京の空、ポラリエと赤外線フィルターで馬頭星雲を撮ってみる
月齢11.6の明るい夜空。ただでさえ明るい東京の空なのに。赤外線フィルターは光害対策になるんだろうか? ダメもとでやってみました。極軸は追い込んで300mmで1分いけました。さすがにベランダのゴミ箱が飛びそうな風が吹いてくると星像は乱れたけ...
東京と長野の馬頭星雲はこう違う
先日、赤外線フィルターを使って撮影した馬頭星雲を画像処理した際、真っ赤な出来栄えなってしまったのが気に入らず、もとの色がでないかいろいろ試してみた。 試行錯誤というか、なんかいじり回してできたのが下の画像。どうも、たぶんレベル調整をする際に...
この記事へのコメント
沼っちゃいますねぇ~
なんか、大陸から流れてくる雪雲みたいなスジがいいですねぇ~
やっぱり1600MMだと写りが違いますね~。羨ましい限りです。いつかは欲しいと思っているのですが、先立つものが無い上にまずはフィルターホイールとフィルターを揃えないといけいなのでまだ時間がかかりそうです。
いやー、こうして比べると進化してますねぇ。
機材はもちろんですが、それ以上に、にゃあさんの腕が上達したのでしょう♪
しかし、55FL+MM+ナローのシャープなこと!
うちのVMC260Lが負けちゃいそう!
けむけむさん、ありがとうございます。地上戦はそうでもないですが、この世界、やっぱり機材がモノを言いますね。困ったものです!
上杉さん、MMの写りはいいですね。天体写真を始めてしばらくまでは白黒の何がいいのかと思っていましたが、みなさんがモノクロを求めている意味がようやく分かり始めました。おっしゃるとおり、フィルターが宝石並みに高いです……
あぷらなーとさん、嬉しいお言葉ありがとうございます! 55FLは、しばらく値段に後悔しなかったわけではないですが、丁寧に撮ることを心がけていけば、文字通り一生ものなのかなという気もしてきました。ベランダでの稼働が上がっているので、このまま使い倒しにかかりたいです☆彡
さすがはHα、シャープさが違いますね。一方でIC431やIC435といった反射星雲がほとんど写っていないあたり、特性がよく出てて面白いと思いました。
ウチは鏡筒こそ買い足しているものの、カメラは5年半前のEOS KissX5 SEO-SP3のまま。さすがに、そろそろ機材の能力を限界近くまで絞り出した感があるので、次のステップに進むべきか悩むところですが……。
参考までに……あくまで参考までにですが、冷却CMOSカメラの電源は何を使われてますか?
> 55FL
フォーサーズやAPS-Cみたいにサイズフォーマットが小さい機材にとっては、本当に貴重な存在だと思います。あの画角が出せて、かつ像のいい筒ってなかなかないですからねぇ。
HIROPONさん、IC431やIC435、言われるまで気づきませんでした。OIII、SIIで撮影したら、きっとまた違った絵になるわけですね。ベランダで物干しSAOをやってみようかしら。ASI1600の電源は、PCからのUSB供給です。冷却はACが取れるところはACで、そうでないときはシガーソケットの12Vで取っています。
一年越しの実験、楽しく拝見しました。
面白い比較ですね。
Hαは、色々、面白いですが、F10鏡筒では暗いのでピント合わせに使える星が少なくて(笑)明るい星が雲隠れしている時は、スタンバイ状態になってしまいます。
明るいのは7nm、暗い鏡筒は12nmで使ってます。
オヤジさん、ありがとうございます。F10鏡筒でやりたいと思っているのですが、暗い鏡筒で12nmを使うというのはアイデアですね。ピントが合わせやすくなります!あとは高ゲインで攻めるという感じですかね。C5でF6.3レデューサーも試してみたいです。