スポンサーリンク

カメラの用途を整理する

手持ちの鏡筒の用途は以前、整理した。その後、火星大接近に合わせて長焦点が欲しいと思ったけれど、先輩方の話を総合して「手元に20cm級があるんだったら、無理に新しいの買わなくてもバローとか拡大撮影で乗り切れるんじゃない?」ということで心は落ち着いている。カメラはどうなの? 2年でやっぱり増殖していました(汗)汎用の陸戦機と違って、宇宙戦用は機材の特性が細かく違うのが悪い。
鏡筒の用途を整理する
http://tentaip.seesaa.net/article/455145003.html
・ASI1600 MC-COOL
フォーマット:フォーサーズ
解像度:4656×3520(1600万画素)
画素サイズ:3.8μm
色:カラー
1600mc.jpg
天体用途として初めて手にしたカメラ。ディベイヤーとかゲインとか、一眼レフを普通に使っているうちでは聞いたことのない言葉がたくさんでてきて、慣れるのに大変苦労した。なんといっても冷却できるのが強みで、ダークフレームを撮らなくても気にならないくらいノイズが出ない。赤外線域もきっちりと出る。私のなかでは、これがスタンダード。星雲・星団用。手持ちのラインアップのなかでは、最も気軽に使えるマルチパーパス機としての側面もあるので、月や惑星の撮影にも引っ張り出してくる。ワンショットカラーは、手軽さがよいね。
・ASI1600 MM-COOL
フォーマット:フォーサーズ(1600万画素)
解像度:4656×3520
画素サイズ:3.8μm
色:モノクロ
EFW.jpg
ASI1600 MC-COOLのモノクロ版。ナローバンドに興味が出たので、買ってしまった。ナロー撮影するときはこの子が登場。主にDSO星雲撮影用で、電動フィルターホイールとの組み合わせで使う。カラー撮影もMC-COOLを使わず、モノクロのLRGB撮影でいいのではないかと思うときがある。といっても、まだ稼働数が少ないので、ナローやLRGB撮影はこれから。クールピクセル問題が提起されているけれど、私の個体は正常のよう。ナロー撮りするときは屈折鏡筒と相性が悪いので、セレストロンC5かビクセンR200SSを使う。
・QHY5III-174M
フォーマット:1/1.2型
解像度:1936×1216(235万画素)
画素サイズ:5.86μm
色:モノクロ
qhy.jpg
当初、モノクロ撮影の練習用と思って購入。いまでは電子ファインダー、ガイドカメラとしての用途がメイン。「50mmF1.4クラスのCマウントレンズを装着した場合、30FPS(33ms露光)で8~9等級を補足可能」というのがすごい。フォーサーズと比べて、画角が狭いので、広い星雲を撮るには向いてないけど、あとでクロップするような星雲のクローズアップとか惑星とかには強い。グローバルシャッターで138fpsの撮影が可能という部分も惑星向き(480×300なら490fps)。案外、多目的に使える。非冷却。解像度は低いけど、感度が思いのほかよく、結構、気に入った。モノクロをファインダー用途に回したときのメイン撮影用やHαRGBツイン撮影を目論むと同型のカラー版が欲しくなってくる。しかし、火星人大接近を意識すると、解像度の高い別のカメラのほうが良さそう。ZWOにも同じセンサーを使った機種があるけど、私はこのスティックのりみたいな形が好き。それからアンプグローに対してソフトウエア上で対策を取っているところがGOOD!
・α99(HKIR改造)
フォーマット:フルサイズ
解像度:6000×4000(2430万画素)
画素サイズ:不明
色:カラー
a99.jpg
もともと普段使いだったこの子で天体撮影を始めたけど、赤外線の感度がなかったのでASI1600 MM-COOLを手に入れてからは、天体用にほとんど出番がなかった。フルサイズ対応の55FLとED81SII改が手元に増えたので、改めて星雲・星団を撮るために、ハヤタ・カメララボさんで改造してもらった。稼働数は1回だけど、発色とか気に入ってる。ただ、やっぱり、ピント合わせや構図とりは、PCを使ったほうが撮りやすいと思うようになっている。そう考えたら、APSでもいいからキヤノン機に手を出してBackyard EOSを使った方が良かったかもと思わなくもない。どっちにしても銀河まつりの春はともかく、星雲まつりの夏には本格稼働させたい。
camera format.jpg
と、まぁ、こんな感じで、もともと星雲や星団を撮りたいと思っていたので、DSO用カメラのラインアップとしては贅沢にそろったと思う。今後は、火星用に解像度の高いカメラ1台、それから昨年中に買うはずだった番外がもう1台増殖するかも。これらはまた別の機会に。

この記事へのコメント

  1. 最近のZWOのラインナップ見てると、多過ぎで熱でそうになります…

  2. 私も1600MMいずれは導入したいと思っています(フィルターホイールを買ったのはその前準備)。問題は惑星でして、290MMを導入するとさすがにコストが馬鹿にならないので、1600MMとフィルターホイールの組合せで代行できないかなーと密かに思っています。まずは1600MCで試してみるつもりですが。鏡筒問題は解決したのですが、カメラ問題は未だ解決しません。

  3. 望遠鏡やレンズに加えて、色んなフォーマットのカメラがあると、撮影対象のバリエーションが広がりますね♪
    それにしても、『番外』の正体が気になります。

  4. けむけむさん、ZWOのラインアップが多すぎて覚えられないですし、ASI290とASI294ってセンサーサイズがまったく違うのに、どうして4しか違わないのかとか余計なことを考えて、熱出ました。

  5. 上杉蒼太さん、個人的にはQHY5III-290M/C、QHY5III-174Cを狙いにかかりたいです。お読みになったかもしれませんが、HIROPONさんのサイトで惑星向けカメラの特性が詳細に解説されていました。ASI1600の感度がどれくらいあるかですかね。あぷらなーとさん曰く「ラージフォーマットを使うメリットは惑星の写野への導入が楽」。木星はASI1600でも、まあまあ満足に撮れました。でも、買ってしまいそうです…。
    ASI290MM/MCを選んだ理由 – HIROPONさん
    http://d.hatena.ne.jp/hp2/20171010/1507647391

  6. あぷらなーとさん、お忙しいのにコメントありがとうございます。天体カメラ選びは地上カメラ選び以上に楽しいですね。「番外」はお察しになっているかもしれませんが、お楽しみで(笑)

タイトルとURLをコピーしました