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東京と長野の馬頭星雲はこう違う

先日、赤外線フィルターを使って撮影した馬頭星雲を画像処理した際、真っ赤な出来栄えなってしまったのが気に入らず、もとの色がでないかいろいろ試してみた。
試行錯誤というか、なんかいじり回してできたのが下の画像。どうも、たぶんレベル調整をする際に、RGBを一括で調整するのではなく、各色の幅を同じ幅になるよう合わせてやると、元の色を引き出せるような気がする。ここのところ要確認。
東京版
撮影機材:ASI1600 MC-COOL、シグマ APO 70-300 の300mm F5.6、ポラリエ、PCB-EQ2、OPTOLONG Night Sky H-Alpha。BIN 2、GAIN 250、60秒露光 x54枚 (54分)
馬頭星雲1.jpg
確かに色は出た。しかし、全体的に顔色の悪い感じが拭えない。彩度を上げると背景がざらついてしまう。これなら白黒にしたほうがよくない?
東京モノクロ版
馬頭星雲2.jpg
ということでモノクロ版も作ってみた。こっちは荒いのは分かるけど、暗室で現像した風の味があってかえって好き。しかし、やっぱり、やっぱりイメージと違うので、11月に遠征先の長野で撮った馬頭星雲を引っ張り出してきた。
長野版
撮影機材:ASI1600 MC-COOL、ED81sII 625mm x 0.7レデューサ、 合成F5.4、BIN 1、Advanced VX。GAIN 300、210秒露光 x7枚 (24.5分)、M-GENオートガイド
馬頭星雲.jpg
いろいろ条件が違いすぎるのだけれど、長野の空で撮ったほうがキレイに写る。東京では顔色の悪い馬が限界なのか? それとも赤外線フィルターを使ったのが敗因なのか? いよいよ800mm棍棒を東京で動員するべきなのか? 春まで長い。気が向いたら試してみる。

この記事へのコメント

  1. 空が暗いってのは、強いですよね
    色の鮮やかさと暗さは、S/N比の関係でしょうか
    あぷらなーとさんの領域ですねぇ(^_^)

  2. コメント書くのが辛いですが、長野版の方が綺麗ですね。(汗)
    どうなんですかね、短焦点だと周りの光を集めてくれますが、焦点長くなると、抑えられますよね。
    唯一持ってる光害フィルターLPS-D1で、300mm、800mm、2000mmだと、300mmだと無くてなならないフィルターですが、800mだと、有った方が良いかな。で、2000mmだと有っても無くても。(爆)
    そんな、ニワトリの感想です。
    と言うか、長野のお馬さんは、良く働くけど、東京のお馬さんは、ぐーたらしてませんか。その辺が映りにでるんでしょうね。(笑)

  3. オヤジさん、確かに長野の馬は乗馬倶楽部で汗かいてがんばってますが、東京の動物園の馬は餌を食べるのを仕事にしてるかもしれませんね。800以上ならフィルターいらないかもは参考になります。ありがとうございます!

  4. けむけむさんのおかげで、東京で撮れる天体、そうでない天体がわかり始めてきました。カニ星雲はきっと姿をとらえられるけど、ぼーっとするんだろうなという予感です。おっしゃるとおりあぷらなーとさんの領域と思うのですが、絶対的な光の量というのがあるんだと思います。

  5. まずは、東京で赤フィルター使って、カラーの馬頭星雲が写せることに驚嘆。輝度グラフのピークなどをレベル調整で合わせる手法は私も多用してますがここまできれいにカラーバランスが取れるとは!
    ちなみに、色が浅いのはフィルターの影響で色分離が悪くなった影響(赤外域になると赤以外のセンサーも感光するため)で、背景が荒れるのは赤に比べてレベルの低い青と緑を立ち上げた結果、SN比が悪くなったのかなぁ、と推測します。

  6. あぷらなーとさん、ご教授ありがとうございます! 650nmより下の波長を切っているのだから、色が出る方が不思議ですよね(汗)いただいたご説明で、色が浅い理由がよくわかりました。今度は赤外線フィルターなしで撮ってみます。そしたらもう少しキレイに撮れるかもしれませんよね。

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