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IMX462搭載、PCレスのコンパクトな電視デバイス

こちらの記事のコメント欄で、Marchさんに非常に興味深いデバイスを教えていただいたので、ギョーカイのみなさんにも共有します。元ネタは、Cloudy Nightsのフォーラムです(22年4月初投稿、9月現在も継続中)。

フランスにお住まいのVendorさんは、18インチドブソニアンをお使いになっていらして、眼視を中心に活動中。大きなカメラやパソコン、でっかいバッテリーなんか持って行きたくないなぁと感じたのだそう。そんなVendorさんが開発中の電視(EEA)デバイスがAstrowlです。Astro(宇宙)とowl(フクロウ)を組み合わせた造語でしょう。

筐体は3Dプリンタで印刷してあります。中身はラズパイ4で、IMX462センサーと4インチディスプレイを搭載。1.25インチのスリーブに突き刺して使うノーズピース型です。重さは約300g。スマホなんかのブラウザーを使ってWifiで接続して、ゲイン、彩度、コントラストなど各種パラメータを設定して、Astrowlが捉えた画像をスマホに転送するという運用のようです。

Vendorさん開発中のAstrowl。出典はVendorさんのCloudy Nightsのフォーラム

Astrowlには、「ライブ」と「スタッキング」という2つのモードがあります。「ライブモード」は、カメラのパラメータを変更し、最大1秒間の露出(ファーム更新後に15秒になった?)で画像を取得します。リアルタイムで天体を観測するというもののようです。「スタッキングモード」では、長時間露出が可能で、シャープ、ノイズ除去といったフィルターも適用できるみたい。どちらのモードでも、デバイス本体のディスプレイに映った画像をスマホなど手元の端末にダウンロードできるといった具合。画像の品質によって、画像をはじく機能も実装されたみたいです。

フォーラムでは、Revolution Imager R2Astroberryと違うメリットは何かといった積極的で建設的な質問も寄せられています。Venderさんは高速撮影、簡単なセットアップ、高感度センサーの恩恵という3点がコンパクトな筐体に統合されていることのメリットを強調されていました。R2は、Astrowlと比べてそこそこ組み立てに時間がかかりそうですし、画像保存する機能がなかったと思うので、そのあたりはAstrowlのアドバンテージかと思います。IMX462以外のセンサーが発売されれば、付け替えることもできそうです。

近い将来において、オープンソースとして配布の予定はないとのこと。ただ、ベータテスター(=コミュニティメンバー)を20人ほど募集しているようで、Vendorさんにコンタクトをとれば、評価用にプロトタイプを送ってくれるかもしれません。

SharpCapのスタッキングによる電視は、ノートパソコンとそれを駆動するバッテリが必要ですが、AstrowlならPCやSharpCapの設定が不要で、だれでも簡単に操作できるというのが売りのようです。世界中のユーザーさんが抱えている課題って同じなんだなぁと思いました。

eVscopeやらAstroidやらASI AIR やらを見ていると、天文機材の方向性の一つに、撮像手段の電子デバイス化があるように思えます。CMOSカメラが一通り普及したら、新カテゴリとして同様のデバイスの商品化が一斉に始まるかもしれませんね。

フォーラムには、オリオン星雲や散開星団、惑星状星雲などの写真が掲載されていますので、どうぞご覧ください。

Astrowl Project : Highly portable EEA - Vendor and Group Announcements - Cloudy Nights
Page 1 of 3 - Astrowl Project : Highly portable EEA - posted in Vendor and Group Announcements: Hi guys, I hope you are well. I just would like to introduce you...

この記事へのコメント

  1. にゃあさん

    ラズパイにカメラつけてスタッキングさせる形態は以前記事にしたアステロイドと似ていますね。(組み込みにして手軽に利用できる(入門的な位置づけ)のものが欲しいという方は結構いると思うのですが、ハードと抱合せになると高額になりなかなか手が出づらくなります。。(アステロイドも結構いい値段になりました)

    アステロイドのときもそうでしたが、Linux系の場合、エンジン部分をオープンソースにしないと開発者がついてこないのではないかな。。。と感じます。
    (LINUX系の汎用ライブスタッキングエンジンって天文系ではとっても需要がありそうですが、オープンソースなのはCCDCielくらいですね(ライブスタッキング機能は簡易版ですが)、もっとライブスタッキングに特化したものが開発されるといいのですが)

    • ASI AIRがそうですが(astroidも?)インハウスで開発する方向性も散見されますね。商用ベースに乗せるため優れたエンジニアがいればその方法もありそうです。ハードの原価はそう高くなさそうなのですが、開発人件費を含めると、それなりになるということでしょうか。Astrowlはフォーラムを読んでいると、オープンソースを選択せず、小さいコミュニティを作りながら開発するという方針のように見えました。いまのところは商用の開発を表明してないので、おっしゃるように開発者が付いてくるかどうか…

  2. << 内容とはまったく関係ない話 >>
    今回の記事を読んでいて一番の印象が、にゃあさんのブログを読んでいるという気がしなかったこと。
    今回は意識してそうしたんだと思うけど、個人的にはここを読むときは”にゃあさん節”が心地いい。

    個人的な感想でした。^^

    • 是空様、ご丁寧にコメントをいただき、
      また貴重なご意見を頂戴し、感謝申し上げます。
      記事の文体につきまして、まことにご心配をおかけいたしました。
      次回は、”にゃあさん節”で記事を執筆したいと存じます。
      引き続きご愛顧のほどお願い申し上げます。

      ^^;

      • はははっ、笑った。^^マジ ワタッタヨ

        素直にそう返して来るとはなぁ。
        スタンスを貫く。漢だね~。

        2回目の”特選ピックアップ”おめでとう。

        • 特選ピックアップですか! ありがたいことです。
          前回も是空さんに教えていただいたような…。
          ありがとうございますm(_ _)m

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