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バローレンズの適正な倍率は? 用意する数字は2つだけ

先日、火星を撮影したC5とASI385MCに関する話。最初、5xバローはうまくいかなかったのに、2xバローならうまくいった理由を復習するよ。つまり、バローレンズの適正な倍率を計算するってことだ。はじめから計算しておけば、二度手間にはならなかったはずなんだが、まぁ、こういうことを繰り返して覚えていくんだわさ。

バローレンズの適正な倍率を求めるために用意する数字は2つ。すなわち、望遠鏡のF値カメラの画素のピクセルサイズ。これだけでよいんだ。難しい理屈とか式は、前のエントリーを参考にしてくれれば嬉しいよ。

まずは「望遠鏡の解像度」と「カメラの解像度」を求めるよ。式は次のとおり。小学生でも計算できるよ。マイクロメートルをミリメートルに換算するのが面倒なくらいだな。ピクセルサイズの数字の頭には「れいてん・れい・れい」を付ける。

望遠鏡の解像度 = 1/(0.0005*F値)
カメラの解像度 = 1/(2*ピクセルサイズmm)
*は✕(掛け算)だよ

C5のF値は9.8、撮影に使ったASI 385MCのピクセルサイズは3.75μmだ。この2つの数字を式にあてはめる。

望遠鏡の解像度 = 1/(0.0005*9.8)
カメラの解像度 = 1/(2*0.00375)

電卓を使って計算するよ(ブラウザの検索窓でも計算できる)

望遠鏡の解像度 = 204
カメラの解像度 = 133

2つの答えがでたところで、「望遠鏡の解像度」を「カメラの解像度」で割ってやる。204/133=1.53だ。次にカラーカメラの場合は、この値を2倍するんだ。3.06が求められた!

これがバローレンズの適正な倍率だね。3倍バローを使えばいいんだ。5倍バローだとボケボケだったわけだね。しかし、3倍バローが行方不明なり…..orz

バローレンズの適正な倍率を計算してみる
火星を撮るに際して「自分が持っている鏡筒で、どのあたりが適正な拡大倍率なのか計算できるように勉強する」と思ってグーグル先生に聞いたら、「HIROPONさんのサイトに分かりやすい説明があるよ」と教えてくれた。こうやって、惜しげもなく知識を共有...

 

What is the proper magnification for a Barrow lens? There are only two numbers to prepare

A story about the C5 and ASI385MC that I recently photographed Mars. I’ll review why the 5x barrow didn’t work at first, but the 2x barrow did. This means calculating the correct magnification for the Barrow lens. If I had calculated it from the beginning, I wouldn’t have had to do it twice, but well, you learn by doing things like this.

There are two numbers to prepare in order to find the proper magnification of a Barrow lens. That is, the f-number of the telescope and the pixel size of the camera’s pixels. That’s all you need. I’d be happy if you refer to my previous entry for the difficult logic and formulas.

First, let’s find the “telescope resolution” and the “camera resolution”. The formula is as follows. Even an elementary school student can calculate it. Converting micrometers to millimeters is a pain in the ass. The pixel size numbers are prefixed with “0.00”.

Telescope resolution = 1/(0.0005*F value)
Camera resolution = 1/(2*pixel size mm)
* is multiplication.

The f-number of the C5 is 9.8, and the pixel size of the ASI 385MC used for photography is 3.75µm. Put these two numbers into the equation.

Telescope resolution = 1/(0.0005*9.8)
Camera resolution = 1/(2*0.00375)

I’ll use a calculator (you can also use your browser’s search window) to do the math.

Telescope resolution = 204
Resolution of the camera = 133

Now that you have the two answers, divide the “telescope resolution” by the “camera resolution”: 204/133 = 1.53. Then, for a color camera, multiply this value by two. 3.06 is obtained!

That’s the correct magnification for the Barrow lens, and we can use the 3x Barrow, because the 5x Barrow was blurry.

 

 

この記事へのコメント

  1. にゃあ さま

    はじめまして。jun1wataと申します。
    バローレンズの適正倍率参考になりました。
    なんかスッキリしました。
    ありがとうございます。

    • jun1wata さん、はじめまして! お役に立てたようであれば嬉しいです。しかし、すごい大迫力の火星を撮ってらっしゃいますね!◎◎;

  2. こういう計算があるんですね。
    行き当たりばったりな自分では、バローを買ってからあれこれやってみるという回り道へ進んでいってしまいますよ(^^;)
    次の自分のブログネタはそのボケボケの火星ですよ。
    あ、予告しちゃった!ネタにするには恥ずかしい写真です(´・ω・`)

    • 最近のカメラは性能がよいので、多少、拡大率をブーストしてもいいみたいですよ。なので、やってみて一番が一番ってことですよ!

      • 最近のカメラってNEX-5シリーズは含まれますかね(^^;)

        • うぐっ、公式の方がNEX-5より前にあった気がしますっ!

  3. これはホントに参考になります!
    こんなに明確にロジカルに求められるなんて知りませんでした。
    拡大率をブーストしてもいい>ここからスタートしてベストを決めれば良いってことですよね。
    自分では何度やってもシャープにならず、悩んでいました。
    昨日のにゃあさんの火星が驚くほどパッチリしてたんで、機会がありましたら、ワークフローも是非公開してほしいです。

    • I*matさん、理屈はよくわかっていないですが、目安がわかって便利ですよね。出し惜しみではなくて、ワークフローっていうほどの特別なことはしてないのですよ。フォトショップのブレの軽減を使うくらいでしょうか。これも、まぐれ当たりな感じですが。機会があったら、確認も兼ねて書いてみますね。

  4. しらんかった。( ..)φメモメモ
    ひろぽんさんのブログはみてるんだけど、これは記憶にない。
    たぶん、計算式を見て読むのをやめたのかも・・・^^ヘヘヘ ブンケイアルアル

    計算式に”λ”とか変な変数をみかけると、見なかったことにしがち。
    この気持ち、にゃあさんもわかるよね。^^ブンケイドウシ

    • 計算式って難しいですね。基本的に掛け算、割り算、足し算、引き算しかできません。Σって、驚きを表現する記号だと思ってました。こんなやつ Σ(゚Д゚) ωの記号は、口鼻ですよね? (´・ω・`)ショボーン  頭悪くてごめんなさいw

  5. おおお!
    こんな方法があったですか~
    (と言いつつバローを買う財力がないんすけど)

    • バローって、ピンからキリまであるんですね。あんまり出番のある機材でもないんで、私の持ってるバローは5000円以下ですw

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