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プライム・ニュートン計画(10)星像のゆがみについて

星像が真円にならない現象に悩んでいる。たまに真円になることもあるんだが、ほとんどの場合、下の写真のように、欠けた月のような形になってしまう。なぜ、真円になったりならなかったりするのか。この法則性や原因が見いだせない。しかし、いろいろ、いじくっているうちに、原因はどうも鏡の傾きじゃないような気がしてきた。

木星で星像を確認した回では、鏡の傾きを疑った。無理やりカメラを傾けたところで必ずしも歪んだ星像の形が変化するわけじゃない。そして、たまに違う形にゆがんだり、真円になることもある。たまにってなんだよ。でも、たまになんだ。

おそらく、鏡自体は、3Dプリンタの正確さで水平に設置されている。対するカメラも3Dプリンタの正確さで鏡に直交しているはず。これは信じていいと思うんだ。というか、それ以上の精度は私には出せない。だから、しっかりと鏡を固定していない限り、鏡が水平を破って傾くってことは、あまり考えられない(しっかり固定できてない可能性もあるよな…)。

それでも星像が真円にならないのは、たぶん、私の設計が悪いからなんではないかとふと気づいた。もともとベースのなかで鏡台を回転させながら直進させてフォーカシングすることを想定していたので、鏡台は直径80mm、鏡台を受けるベースを81mmで設計して、片側に0.5mmの遊びをもたせていた。

しかし、その後、鏡を直進させることは難しいと分かったので、直進させることを諦めたわけなんだが、にも関わらず、この鏡台とベースを使い続けていた。設計思想が違うパーツを使い回していたことが悲劇の始まりなのではないのかい?

つまり、鏡台をしっかり固定したと思っていても、半径0.5mm差のなかで、鏡台がコロコロと移動していた疑惑が出てきた。うまく、中央で固定できたときは星像が真円に、そうでないときは欠けた月の形になる。ということなんじゃないのかい? だから、たまにしか真円にならないと考えたわけだよ。

もし、そうだとしたら、鏡台をプリントしなおさないといけない。ベースと直径を合わせて81mmにしないとだ。ただ、ぴったり81mmだとはまらない恐れもあるので、直径80.98mmで印刷することにした。これでも真円にならないようなら、鏡をベースの中心に置けるよう調整機構を持たせないといけないな。これがPLAN B。

究明した原因がこれじゃなかったら、どうしよう…。ひとまず現在印刷中。また別の夜に試してみる。以上、ただの作業メモでした!

 

この記事へのコメント

  1. かな~りキチキチにしなきゃダメそうなんですか…
    何度も作れるのが 3Dプリンターの強みですね
    フィラメント消費しそうだけど

    • かなーり、正確に設置しないといけない雰囲気です。もし、これが原因ならばですが。試作もかなりの数作っているのでフィラメントは新品を4/5を使いました。おかわりしなきゃです。

  2. 全周支持でなく、3方向だけ壁立ち上げて、ネジで水平調整が良いのでは。ネジのあたり部分は主鏡に何か貼り付けて保護で。

    • あぴさん、そうですよね。クラシカルには何か意味があるんだと思います。いま印刷している方法がだめなら、六角形の三辺からネジを水平に通して調整できるようにしてやろうと思ってます。

  3. 前回の記事のおいらの最後のコメントの件
    あれは、その精度をこのプライム・ニュートンに求めてるのではなく、具体的な基準となりそうな情報を紹介しただけ。
    市販の製品がどの程度の精度で作られてるのか、どの程度ズレでどのぐらい影響があるのかということ。
    役に立つかどうかわからないけど、そういう基準を知っていて損はないと思う。

    >フォーカスは絞ると合焦する範囲が広くなる~
    遮蔽率が大きいのも決して悪いことばかりではないよね。^^b マエムキ

    • 是空さん、はい、そのようなご趣旨だと思っておりましたよ^-^

      前向きに、前向きに、できることからコツコツと(笑)

  4. 筒先?部分の内径はどの程度になっていますか? 写真を拝見するとだいぶ径が小さいので、口径食を起こしているのではないでしょうか?

    • botchさん、はじめましてですよね? 内径は、鏡の口径76mmに対して78mmになっています。筒先の影になっている可能性があるということですね? 検討ポイントにします。ありがとうございます!

  5. わたしもbotchさんのご意見に賛同します。

    以前εのフードを作った時に、精密な光路図(笑)書いて検討したら、結構広がるもんだな―と。星の光は平行光線でやって来るって思い込みで。危ういところで口径食でケラレルところでした・・・

    • 今晩、改良版で改善しなかったら、径を広げてみます。どれくらい広げたらいいものですか?  いまの設計だと、あと半径5mmくらい広げるのが限界っぽいです。

      • QHY5III174Mのカメラ画角を計算すると、焦点距離300mmでセンサー対角で2.55度の範囲になります。。とすると
        広めに3度のタンジェントで計算して、主鏡面から300mm先は300*0.0524なので15.72mm
        76mm主鏡に対し筒先径90は必要みたいです。

        • あぴさん、90mmですか。わざわざにありがとうございますm(_ _)m
          あと偏芯するのは、鏡の傾きが問題のような気がするので、鏡にチルトの機構を持たせようと思います。設計を考え直します!

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