M45 プレアデス星団

初心に戻るシリーズです。天体写真を始めて、いろいろ機材を増やしてしまったけど、本当に必要な機材を買ってきたんだろうか？という反省会です。今回は、シンプルなAP赤道儀、初めて買った屈折ED81SII（改造しちゃったけど）、前から所有していたα99（改造しちゃったけど）で反省してみるです。以下、だらだら。

撮影対象も初心に戻りメジャー天体を狙います（といってもマイナーに手を出していたわけではない）。「撮影対象がメジャー」は、あぷらなーとさん、けむけむさん界隈で出回っている呪詛ともいいます。今回はメジャー天体M45を狙いました。

機材紹介です。

AP赤道儀。WM型に改造しました。極軸は絶対だと思って、PoleMasterを買ったけど、今回は、PoleMasterを使わずに極軸望遠鏡で北極星を捉えます。バッテリーは、乾電池じゃなくて容量の大きなモバイルバッテリーにしておくのが吉。軽量なので展開が早い。ただ、自動導入機能がないので、自分で天体を導入しないといけません。入門したばかりだったときの私は、自動導入がないと不安でしたが、メジャー天体なら導入できるようになりました。ここは進歩だな。

ED81SII。改造しちゃってフルサイズ対応になったのと、レデューサーHDがくっついてます。これだけでも贅沢だよな。軽くて取り回しがよい。焦点距離は625mmだけどレデューサーHDとフラットナーを組み合わせることで496mm(F6.1）に。デフォルトの構成に比べて、1.6倍高速化しています。明るさが正義と思って、R200SSに進みましたが、当時、レデューサーHDが発売されていたら、R200SSを買っていたかどうかは分かりません。

α99。赤外線改造しちゃった。最初にこのカメラを改造しておけばよかったんだけど、当時、改造してくれるショップさんがなかった。冷却CMOSに進まずに、キヤノンの改造機をヤフオクで買っておくという手もありました。

まぁ、そんな機材で撮影します。午前3時にもなるとM45が夜空に上がってきていて、もう冬なのかという感じ。外も寒いです。一眼レフは設定値を覚えるのが簡単。いつもISO1600、180Secで撮影することにしています。これがCMOSカメラだと、カメラごとにGAINの値が違うし、特性も違うので面倒なんですよね。

XYスポットファインダーで導入します。対象が目に見えているM45だから、スターホッピングせずに一発導入できます。カメラのライブビューには、4等星くらいの星が映るので、それを手がかりに構図をあわせます。

27枚を撮影。先に書きましたが、オートガイドなし、極軸もPolemasterやSharpCapを使っていません。ダークは使い回しです。「厳密に気温が当てはまるわけじゃないから、適当でいいんじゃないの？」というmoritoさんの言葉に救われました。フラットは、撤収時にカメラが回転したため、撮るのを諦めました（汗）。

ほぼノートリミングのM45がこれ。一応、刷毛のようなメローペが映っています。

オートガイドなしだったので、どれくらい流れるか心配でしたが、まぁ許容の範囲でした。これが気になり始めたら、オートガイドを使うか、短時間露出で勝負するかに進むのでしょうね。短時間露出の多数枚処理は、フルサイズだときつそうですが。

星の流れよりも、周辺減光が気になるのでフラットは撮っておくべきだったかなと反省します。

新旧比較してみます。今回撮影したM45がこちら（クロップ済み）。

2016年の撮影がこちら。ASI1600MC-COOL。GAIN 300、露出3分で17枚。M-GENを使っています。

個人的には前回の方が好きかも。色使いが嫌らしいですよね。前回の方がナチュラル。画像処理をしていて思ったのですが、α99よりもASI1600のほうが、暗所の特性は優れているような気がしました。

カメラは、α99ではなく、冷却CMOS=ASIにして正解だった気がします。ただ、PCが必要になるし、冷却用のケーブルも必要になっちゃいます。それでも、良かったと思えます。α99は主に星景用に使うかな。

赤道儀は、AVXでなくてもAP赤道儀で良かったんじゃないかと思うのですが、お値段を考えると性能が高くて、お安いのならAVXを選択しない理由はなかったでしょうね。しかし、軽くてガイド用のポートも付いているので、ED81SII級に軽い鏡筒なら、AVXを引っ張り出さずにAP赤道儀でまかなうという運用になるかも。

鏡筒は文句なし。レデューサーHD買ってよかったと思ってます。

機材集めもいいけど、画像処理の腕を上げないとですねぇ。

ということで再処理。

Before

After