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東京の空、新提案「電視撮影」に乗っかってM57を撮る

BORG 71FLの試運転中なんだ。天リフさんのTwitterを見ていたら、電視撮影という言葉を見つけた。もともとはシュミットさんのブログで使われた言葉で、これを天リフさんが、新提案としてピックアップしたということみたい。

シュミットさんのブログ曰く、天体写真を撮りたいけれど(1)コンテストに応募するわけではない、(2)そこそこ画質の良い写真を撮りたい、(3)予算も時間が限られている、といったユーザーさんにうってつけのスタイル。

私が東京自宅ベランダで撮る分には、(1)コンテストに応募する気はまったくない、(2)画質はそこそこでよい、(3)予算と時間だけでなく、根気もない、という感じなので、上の条件にほぼあてはまっている。

ただし、正確に言うと、シュミットさんが提案している「電視撮影」は「ワンランク上の電視観望」=「天体写真に寄った電視観望」なので、そのために10万円以下で買える赤道儀EQ5 GOTOと4万円以下のBKP150(15cmF5)、そして6万円以下のUranus-Cを買いそろえること。確かに、この選択はありだと思う(やっぱりスタートは20万円コースだな)。

この商品提案に照らし合わせると、私がベランダで使っているのはAZ-GTi(4万円)、口径71mmの屈折鏡(推定13万円)、非冷却のASI294MC(10万円)。シュミットさんが提案する機材の合計価格より高いのに、なんだか少々見劣りするような……。ふだんは36EDだし、それなら「ワンランク下の電視観望」だな orz……。

それでも天体写真と電視観望の間を行くコンセプトは、私がベランダでやっていることと同じなので、親近感が沸いた。なるほど、これまで私がやっていたことは「電視撮影」っていうことなのね。

私の理解では、「電視撮影」ってのは、ライティングとか三脚といった機材や入念な準備を必要としない地上戦でいうスナップショットみたいなもんだ。高価なミラーレスカメラやレンズを買いそろえても、時折、無性にストリートに強い、ちょっとお高めのGRIIIなんかで街の写真を撮りたくなる感覚に近い(GRIIIほしい)。

まぁ、そんな感覚で天頂付近に上がってきたM57をASI AIR PROのライブスタックした。もっとも、自動導入後、スタックできていることを確認したら放置プレイなので、「電視」はしていないに等しい。

30分放置したのがこちら。ダークもフラットもない。ガイドもない。一応、背景の色とか星の大きさとか、ちょっとしたポストプロセスはやっていて、周辺減光とかカブリとかはクロップしてある。

星を見ず、撮影に気合も入れず、何が楽しいのかって? 機材を楽しんでいるのだよ。

この記事へのコメント

  1. 最後のオチがいいね。^^b
    M57の写真もだけど。

    カメラとかレンズのように、機材の値段や性能がピンキリの趣味の世界だと、買うためにその性能を必要とする理由を考えちゃうことがある。
    まぁ、それでも楽しめればいいんだけど、ある一線を越えるとその理由を考えることに疲れてしまい、逆に手の届かないレベルの機能を否定し出してしまうとこもある。
    理由なんか考えずに欲しかった機材を所有していることを楽しみ、その機材を使いこなしている自分に悦を感じれれば、それが一番だと思うんだよね。
    結果だけを追求するのも、それはそれで立派な趣味だと思うけどさ。

    ^^←昔はなんでもひたすらハイグレードのものを欲しがった奴

    • >理由なんか考えずに欲しかった機材を所有していることを楽しみ
      趣味って勝負になったり、上手下手みたいなところで競ってしまうことがありますが、自分が持っているものの価値って他人には決められないのでそれを誰にも邪魔されずに楽しむ時間を大切にしたいです。

      いまでもハイグレードであることに越したことないですが、先立つ物が…

  2. > 機材を楽しんでいる
    金言ですなぁ

    昔から「趣味=写真」でありながら、「撮る」ことが好きなだけで、撮った写真にはあまり興味がありません。
    天文に至っては、「趣味=機材テスト」と成り下がっている自分は、中古で機材を買っては試して、気に入った物は手元に残し、ほとんど売ってしまいます。
    かといってタカハシとかには手が出ず、カメラもZ9は買えません。

    膨大なデータが有りますが、メンドクサイのでまとめたり、blogに載せることもありません。
    Z NIKKORが良すぎて、そろそろ試すカメラレンズが無くなってきました・・・

    • 機材道を極めてらっしゃいますね。

      私はミノルタ時代から使っているAマウントがサンクコストとなってα99から抜け出せず、ボディもヘンに天体改造してしまったものだから売りにも出せず、といったどん詰まりです。

      もうソニーさんとさようならして、マイクロフォーサーズに一本化しようかと検討している(結局、ちっちゃいのが好き)のですが、α6400をどうするかでまた悩んでいます…。

  3. いいですねえ、皆さん。
    それぞれのスタンスを伺っていると、気分が晴れやかになります。
    先日ほたるを撮りに行った時、周りで三脚立てて一眼で本気で撮ってる人がいっぱいいましたが、「難しい。。」「写らない。。」「ほたるはダメだ。。」という声が沢山聞こえてきてなんだか微笑ましく思って帰ってきました。
    自分なりに楽しむことが、何よりですね。

    • おっしゃるとおり、自分なりに楽しむのが一番ですね!
      きょうは何して遊ぼうかなぁー

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