天体改造機って、改造すると赤い星雲がよく写るようになるけれど、それと引き換えに地上の写真を撮影したときは画像に赤みがかってしまうよね。
ハヤタ・カメララボさんの「HKIR改造」なら、Hα輝線を受け入れながらも赤みを抑えるようなチューニングをしてくれるので「一般撮影では非改造機とさほど異ならない色再現の写真を撮影することができます」というくらいまで違和感のない再現ができる。私のα99はこのタイプ。
一方、「クリア改造」と呼ばれる改造だと、Hα以降の赤外線をズブズブに受け入れるので真っ赤になる。近赤外線撮影をしたい場合なんかは、かえってクリア改造の方が都合がいい。ただ、クリア改造だと、あまりにも赤が強すぎて、一般撮影は諦めるしかない。私のEOS X7iはこのタイプ。
ところが、ひょっとしてクリア改造機でも陸戦に転用できるんじゃないかという希望が見えてきた。31.7mmのいわゆるアメリカンサイズフィルターをキヤノンEOSのボディ内に装着するアダプタってやつ。EOSは、こうやってカメラ内に安価にフィルターを内蔵できるのがいいよね。
3Dプリンタがなかったり、EOS以外の改造機を使っていたりする場合は、カメラレンズの前にUV/IRカットフィルターを付けるという手もある。私はレンズ自体を持っていないので試してないけど、こっちが王道な気がする。
SVBONYさんから、31.7mmのUV/IRカットフィルターが出ているので、これをアダプタに装着して使う。お値段は良心的な2980円。って、あれ? え、私が買ったときと比べて1000円も値上がってるぞ。そういうもの? まぁ、いいや。
印刷したアダプタにフィルターをねじ込む。そして、カメラに装着したときのイメージはこんな感じになる(写真は使いまわし)。
天体改造したカメラは、とくに草木の緑で色の差がでる。なので、近所の更地に生えている雑草を撮影してみた。レンズは、ケンコーの400mmミラー。効果は、文字通り目に見えるほどに明らか(クロップなし)。
これなら陸戦用に一般撮影として使ってもいいと思えるレベル。月や系外銀河の撮影に使ってもいいんじゃないかな。
今回使ったのは、M42のT2アダプタのミラーレンズだったので、レンズとフィルターが干渉しなかったんだが、一般のEFマウントを使うと干渉するかどうか分からない。また、400mmだとケラレは見られないけれど、広角だとケラレそうな気もする。
一般撮影用のEOS用レンズを持ってないので、試せないんだけれど、ここまで来たら、ちょっと試してみたい気持ちもある。APS-C用で、焦点距離90mm前後のオートフォーカスのいいレンズないかな。
この記事へのコメント
タムキュー(TAMRON Macro90mmF2.8)をここで投入!という手がありますよ!
中古だとかなりお安く・・・
タムキュー! 二世代前なら、安く手に入りますね。ありがとうございます。これにしようかなぁ、らんらん♪
にぁさん、
私は以前、EOS Kiss X5 新改造 を使用していましたが、マニュアルでホワイトバランスするとある程度まで、まともな画像に補正することが可能なので試してみては如何でしょう? 追加の費用はなしです。UTSUSU さんという方がわかりやすく補正のしかたを解説されています。要領は白い壁で撮影して出来たファイルを指定してマニュアルホワイトバランスをおこなうと言う方式です。
http://www.utsusu.net/wb-manual/
タックさん、ありがとうございます。新改造をお使いだったのですね。新改造もHKIRと同じように、Hαを通す赤外線カットフィルターを使うのでしたでしょうか?
すべての波長を通す「クリア改造」X7iは、ホワイトバランス調整でどこまでリカバーできるのか? やってみますね!
ちなみに、HKIRのα99はこんなでした。
>あれ? え、私が買ったときと比べて1000円も値上がってるぞ。そういうもの?
『まぁ、いいや。』といいながら、ニヤッ!としてるにゃあさんの顔が浮かんだよ。
^^ニヤニヤ
バレましたか!1000円得したと思いましたよ!